【ポイント1】この人は何から収入や利益を得ているのか考える
話し相手が信頼できるかどうかは、その人が何から収入や利益を得ているのか考えるのが一番簡単である。
証券会社の営業は、金融商品を売買する手数料から収益を得ている。保険会社の営業は、保険商品を購入する際の手数料から収益を得ている。不動産建築業は不動産を建築することで収益を得ている。
こうしたことを考えれば、証券会社の営業に相談すれば「金融商品を購入しましょう」、保険会社の営業に相談すれば「保険商品を購入しましょう」、不動産建築会社に相談をすれば「不動産を建築しましょう」という結論に誘導される可能性が高いことは明らかである。
【ポイント2】この人はなぜ自分にこの情報を提供するのか考える
これは詐欺に引っかからないためのポイントとも言える。儲け話と言われるものの大半は「なぜこの人は(自分がやるのではなく)儲け話を私にするのだろうか?」という事を考えれば儲け話自体が怪しいことがわかるだろう。
本当に儲かる話であれば人に言うまでもなく、自分のお金で実行するか、確からしさが高ければ高いほど銀行などでお金を借りてやれば済む話になるはずである。
それが自分の耳にまで回ってくるという事は、実際には儲かる話ではないと判断するのが妥当だ。
【ポイント3】自分の運用の判断基準を持つこと
自分自身で運用の判断基準を持つことで、話を聞く聞かないを選べるようになると良い。簡易的には株式のリターンが年率6~8%であることを知っていれば、それ以上のリターンがある話は株式投資以上のリスクがあるということを常識的な判断基準として持っておくと良い。
最後に、富裕層の方々にはぜひ特定の商品に誘導する必要のない人を相談相手に選ばれることをお勧めする。特定の商品に誘導しないという事は、きちんと相談に対して報酬を支払わなければいけないという事である。
海外でも、自分に合ったしっかりとしたアドバイザーを探すことが金融教育の最初の方で学ぶことの一つになっている。
こうしたプロフェッショナルサービスを有料で利用することのできる人が、ひいては自分の財産を守ったり増やしたりするのに成功して、ますます裕福になっていくようになっていくのである。
『億の近道』(2019年8月28日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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