原発汚染水の処分方法について、原田前環境相が「海に放出するしかない」と発言して問題になっています。世界は日本人が思う以上にこの問題に注目しており、新環境大臣・小泉進次郎氏の対応次第では東京五輪が中止に追い込まれます。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019年9月11日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
少しのミスで政権崩壊に?世界は日本人の想像以上に注目している
本音がぽろり?原発処理水「思い切って放出するしかない」
原田義昭環境相は10日の記者会見で、お役御免で気がゆるんだのか、福島第一原発の汚染水を浄化した後の処理水に関して、「所管外ではあるが、思い切って放出して希釈する他に選択肢はない」と、つい本当のことを言ってしまい世界的に大きな注目を浴びるようになっています。
8月後半の当メルマガでもとりあげましたが、この汚染水問題、一応処理されている水とは別に、原発の建屋の地下に溜まる高濃度の処理のしようがないほぼ1億倍の放射能濃度のあるものが、実に1万8000トンも存在しています。
これらもついでにどさくさまぎれで海洋上に放出すればいいなどとは口が裂けても言えない状況です。
本当のことを言ってしまったでは済まされない、国際世論への対応
たしかにこれだけの量の汚染水、端的に言えば汚染物質をどこかに保管することなどは、物理的にできないことは誰しもがうすうす感づいていることではあります。
しかし、2020年の東京五輪を前にして、日本は完全に福島第一原発をコントロール下に置いていると大見えを切ってみせたのは、誰あろう安倍総理自身です。
ですから、これを適当に海洋放出するのであるといっても、それこそTPP加盟諸国を含めて仕方ないという話になる可能性は極めて低い状況。
日本が世界的に公式の場で、この問題にどう手を打つのかの説明を求められることになるのは時間の問題になってきていることを強く感じます。