プーチン大統領にもてあそばれる安倍首相
さて、安倍首相はロシア極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談しました。
ロシア側の強硬な姿勢により平和条約締結交渉が行き詰まる中、北方領土問題の決着に向けて道筋を見いだせるかが焦点でした。両氏の首脳会談は通算27回目でしたが、結果的に予想された通り、何もありませんでした。
安倍首相もなんとか交渉を進めようと必死でしたが、プーチン大統領が一枚も二枚も上手でした。
両首脳は昨年11月に、平和条約締結後に歯舞群島、色丹島を引き渡すと定めた1956年の日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速させることで一致しました。
その後、両国外相を責任者として協議を重ねてきました。しかし、北方領土に関する歴史認識や主権に関して立場の隔たりが埋まらず、当初は大筋合意を想定した前回6月の会談は交渉継続の確認にとどまっています。
この問題はおそらく、なかなか解決しないでしょう。
そもそも、日米の関係がある以上、ロシアがこの問題で折れることはないでしょう。安倍首相は事実上の「2島返還」に舵を切っていますが、それでもすべてを完全に取り込みたいプーチン大統領からすれば、安倍首相の目論見は見え見えです。
安倍首相はプーチン大統領との「信頼関係」を基に、意見交換を通じて局面を打開したい考えのようですが、それは外交では通用しません。結局は、返還されずにロシアに実効支配されることになりそうです。
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