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ついに景気悪化を認めた内閣府、消費増税後に「春から不況だった」と示唆するズルさ=斎藤満

ポイント還元に混乱

政府が消費税対策として胸を張るポイント還元については、随所で混乱が見られます。

そもそも、街を歩いても「5%ポイント還元」の赤いポスターを張ってあるお店があまりありません。

なんでも、全国200万の中小店舗のうち、ポイント還元を実施している店は50万店にすぎず、今申請中のお店を入れても80万店にすぎないと言います。

その中で、赤いポスターを張ってあるスーパーで買い物をしてみたのですが、キャッシュレスの支払い手段はクレジット・カードだけで、スマホ決済もパスモなども使えません。

そのクレジットも、VISAやマスターが使えず、間もなくJCBが使えるようになるといっていましたが、ほとんどの人が現金決済をしていました。唯一使えると言われたクレジット・カードで支払いましたが、明細にはどこにも5%のポイントの表示がありません。カスタマーサービスの人に聞いてみても、初めての試みで、どのように還元されるのかわからないと困惑気味でした。

カードの請求書が来た時によく見てみないと、本当に還元されるのかわかりません。

値引きと便乗値上げ

イートインと持ち帰りで税率を区別したり、同じ店の中に複数の税率の商品があってレジが対応できない店もあります。

中には手書きのレシートを用意して却って手間暇がかかるケースや、複数税率に対応できないとして、8%一本にして実質値下げで店が負担するケースも少なくありません。NHKの受信料も消費税は8%のままで、実質2%の値下げとなります。

その反面、消費税率の引き上げに伴う「便乗値上げ」も見られます。

ある公営図書館に併設されるレストランでは、先月まで税込み750円だったランチが800円になり、680円のメニューが720円に上がりました。他のメニューも同様に値上がりしていますが、どう見ても消費税の引き上げ分2%を大幅に超えた値上げです。

10月になってさすがに客足は鈍っています。

Next: 最悪の環境で消費増税。さらに景気悪化が進んだら政府はどうするのか?

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