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セブンイレブン、業績好調なのに大量閉店の闇~月収26万円で疲弊するオーナーたち=栫井駿介

本部は「システム」を再構築しなければならない

セブン-イレブンの本部はどうすべきでしょうか。

単純に利益だけを考えれば、このまま24時間営業を何としてでも続けさせ、コンビニの数も増やし続ける必要があります。少しでも売上が増えるようならそれは全て利益に直結するからです。

しかし、あまりにオーナーをないがしろにし続けると、反旗を翻す人は日ごとに増えていくでしょう。もし裁判となり、本部に不利な判決となればビジネスモデルに穴があきかねません。

今回1,000店を閉鎖するのは、予防措置でしょう。不採算店のオーナーほど不満を抱きやすいでしょうから、これを機に「閉店」してもらえば、不満分子を取り除けるということになります。

ただし、これは対症療法にすぎないと思います。人件費高騰は全てのオーナーを苦しめていて、そこから逃れるためにはロイヤリティか人件費を下げることが最も効果的です。

ロイヤリティを下げることは、そのまま本部の減収につながりますから、簡単には受け入れられないでしょう。そうなると、人件費を削る策を考えなければなりません。

現在も実験を行っているようですが、省人化店舗の導入はその解決策になります。ユニクロで使用が始まったRFIDタグによる無人レジやAI監視カメラによって1人体制が可能になれば、人件費が相当抑えられるはずです。
※参考:ユニクロのセルフレジを体験し、その圧倒的優位性に驚く – GASKET(2019年7月1日配信)

本部としても、これらを加盟店に売れば、自らの利益にもつながります。まさにWin-Winの関係になるのです。

フランチャイズは本来「システム」を加盟店に売ることで利益をあげる仕組みです。すなわち、本当の「顧客」は「オーナー」ということになります。今、そのシステムに大きなほころびが見えています。これを根本的に解決しない限り、次の成長に踏み出すことは難しいでしょう。


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image by:Tupungato / Shutterstock.com
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年10月24日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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