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米国系ヘッジファンドの売買が70%を占める?東証がNYダウの株価に引きずられるワケ=吉田繁治

米国系ヘッジファンドのポートフォリオ調整で日本株は変動

ヘッジファンドは、ポートフォリオ投資(構成比を決めた分散投資)をします。株式では米国株は30%、日本株は8%、欧州株は20%というような、GDPにほぼ比例する構成が多い。

他に、国債、社債、CLOなどのデリバティブ、金先物、原油先物、穀物などにも一定の割合で投資しています(決算の3か月サイクルで、投資構成比を見なおす)。

米国株が上がったときは、プログラムで決めた投資構成比を上回ることになります。このため、日本株、欧州株を買い増して、構成比を維持します。

構成比維持の買いのためNYダウ、日経平均、欧州のFTSE100などは、1秒の遅れもなく、同時に上がります。米国株が下がるときは、同時に下げるのです→スイスのDUCASCOPYやTrading Viewでは、10秒単位で観察ができます。

これを見ながら、つぎの10秒は上げるか、下げるかを当ててみると面白い(1分足でもいい)。回数を重ねると、50%しか当たらないはずです(ということは当たらない)。株価の短期予想は、丁半博打と同じことを示しています。
※参考:ダウ平均株価 リアルタイムチャート

米国株の総時価は3,000兆円であり、日本株の総時価600兆円の5倍もあるので、「米国株の上昇(金額が6倍)→日本株上昇(金額は1倍)、米国株の下落(金額は6倍)→日本株の下落(金額は1倍)」になることが多い。

米国株と日本株の下げが連動しない時間は、ヘッジファンドの売り越しより、日銀の株ETFの買い(1週間平均1,150億円)が多いときです。

日経平均の上昇と円安、下落と円高が連動することが多いのは、ヘッジファンドが日本株を買うときのリスクはドルから見た円安です。日本株が10%上がっても、10%円安になれば、ドルから見た利益は0%に減るからです。

ヘッジファンドは投資のときリスクヘッジをします。ドル圏から日本株を買い増すときのリスクは、円安です。円の先物を売って、円が下がったとき、ドルベースの株価で減った利益を外為で回復できるようにしています。

日本株が10%上がるとき、円が10%下がる性質があるときは、日本株を買い増す金額の円先物売りをします。日本株が10%上がり、円が10%下がったときは、外為で10%の利益が出ます。円で10%上がっても、ドルに対しては0%の日本株の上昇を、10%にすることができるからです。

こうした、ヘッジの円の先物売り(または先物買い)があるので、「日本株高」が「円安」と連動します。

(注)米国株は、日本株と逆に、「ドル高=米国株上昇」になることが多い。海外からの米国株買いが多く、「ドル買いをしてドルで米国株を買うこと」が同時になるからです。

以上の、マネーの流れの構造はメディアがほとんど解説していないことでしょう。日々、日米の株価、およびドルと円の罫線の動きを観察すればわかることですが…。

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image by: Sushiman / Shutterstock.com

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ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで』(2019年12月25日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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