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「ゲームは悪」と決めつけ。短絡的な香川県議会「スマホ制限条例」がズレてる理由

香川県議会の委員会が20日、18歳未満の1日あたりのオンラインゲーム利用時間を平日60分(土日、祝日、長期休暇など休日は90分)までとし、スマホの利用は中学3年までは午後9時まで、それ以外は午後10時までとする「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」の素案をまとめたことを、朝日新聞産経新聞日本経済新聞NHK などが伝えた。子供がインターネットやゲーム依存症になるのを防ぐことが目的だ。

日本経済新聞によると、オンラインゲームの使用時間制限を具体的に定めた条例は全国初。2月定例会での議員発議を経て、4月の条例施行を目指しているという。学校や保護者にスマホやゲームの適切な使用を促すための指導や努力義務を課すもので、罰則規定は特に設けていないが、県に対しても予防対策の実施や全国で不足している医療体制の整備、相談支援体制の充実を求めるとしている。

この報道を受けてネットでは、「進化したゲーム文化を子供たちに教えることの方が有意義ではないか」「ゲーム時間を制限したところで将来ゲーム依存にならないわけではない」「どんなカルチャーにも学びはあるのではないか」「やることやってゲームを楽しんでいる子もいるのにかわいそうだ」「禁止されると余計やりたくなるものだ」「学力低下をゲームのせいにしたいのでは?」などといった、制度に対する批判的な意見が多くあがっている。

「公園から遊具をなくしておいて、どうやって遊べばいいのか」といった声や「ゲーム時間を規制するよりも、もっと夢中になれる何かを定時してあげたほうが良いのではないか」といった声も聞かれる。

朝日新聞も、素案の原案が示された今月10日以降、「数字の根拠がわからない」「条例で家庭に介入するのか」などという批判が79件、「歯止めが必要だ」などの賛成が3件、県議会事務局にメールで寄せられたと伝えているが、家庭によって方針が異なる「子供とスマホ」や「子供とゲーム」の関係を議会が決めてしまうことに、今後も様々な議論が巻き起こりそうだ。

Next: ゲーム時間制限は議員の自己満?「制限意味なし」とネット合唱

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