WHOが「CATボンド」のデフォルトを食い止めている?
実はこの債券には、2つのトランチ(つまり条件区分)が設定されています。
クラスAは、特定国で死者2,500人以上に達した場合など細かな条件設定をクリアしたときをカタストロフィ状態と定義し、金6.9%で2.25億ドルが発行されています。
またクラスBは、9,500万ドルの発行額で金利は11.5%に設定されているものの死亡者数はさらに低く設定されていることから、WHOがパンデミックを宣言すればすぐにデフォルトになることが予想されます。
なんだ、こんなところまで債券市場の複雑な事情がまかり通っているのか…と、驚かざるをえません。
リーマン・ショック時には種類は違うものの、このCATボンドでいえば「CDSオプション」の空売りが出てリーマンブラザーズが破綻しているだけに、色々な見えざる力がWHOに働いていると考えるのは決して間違いではなさそうです。
7月までパンデミック宣言はしない?
この調子でいけば、7月の当該債券の満期がクリアされるまでは、恐らくWHOはパンデミックを宣言しないものと思われます。
しかし、実態はもうパンデミックそのものになる可能性が高くなっています。
こうしたきわめてバイアスのかかった大人の事情から東京オリンピックが強硬開催された場合、どれだけの人的被害が及ぶかを考えますと、金融市場と両天秤にかけて判断するようなものではないと思います。
しかし、リアルな金融世界はそんなに甘いものではなさそうです。
この手の話は文章を書いている私自身がもっともめげるものですが、WHOの裏でこんなことが回っているということだけは、理解しておいていただきたいところです。
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- WHOがパンデミックを敬虔に宣言しない極めて歪んだ理由とは(3/2)
- 安倍政権のクローニーキャピタリズムの結果国民は何も信用できない事態に(3/1)
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『今市太郎の戦略的FX投資』(2020年3月2日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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