fbpx

こうやって私たちは不動産屋に騙される。『やってはいけない不動産投資』書評=姫野秀喜

超悪質な不動産業者は野放しの行政

以前はスルガ銀の融資で不正に明け暮れた業者の一人は、こう言っています。

「投資したい客がいて、稼ぎたい業者もいる。やるしかないじゃないスか」

日本の不動産業政が、悪徳業者を野放しにしているツケだと言えるでしょう

犯罪同前の営みが平然と行われていても、刑事罰どころか、業者が免許取り消しや業務停止となることもなく、不正に手を染めた業者の多くは素知らぬ顔で営業を続けています。

不正に関与した業者は見渡せるだけでも軽く100社を超えるのに、1年で2社しか処分しないのはやはり不十分です。

すこし調べれば、証拠はすぐ集まるのに、それをしようとはしない行政はあえて目をつぶっているのかと思われるほど後ろ向きだ。真意はさっぱりわからない。

総括

本当に名著にふさわしい、充実した内容でした。

不正について当事者にインタービューし、不正の証拠としてLINEのやり取りや、改ざん資料の写真を掲載した本書は、不動産投資家すべての常識となるべき本だと思います。

人をダマして儲けようとする悪人が多数存在するのが不動産業界です。この本を読むと本当に人間不信に陥りそうになります。

真面目にコツコツと社会的地位を上りつめたサラリーマンや、心優しい医師などの人の好さにつけ込む狡猾さは、読んでいて気分が悪くなるほどです。

だましてくる悪人がいなくならない以上、知識をつけて自分の身は自分で守るしかありません。

悪質な事例をこれでもか!とふんだんに盛り込んだ本書は、投資家必読の一冊です。

やってはいけない不動産投資』目次

・はじめに:一流エリートが“カモ”にされるワケ
・第1章:「長期保証」で油断させる
・第2章:「今がチャンス」と錯覚させる
・第3章:「リスク」から目をそらす
・第4章:「不正」には気づかせない
・第5章:「高利回り」と見せかける
・第6章:「ウソ」は堂々とつく
・第7章:それでも投資したい人のために
・おわりに:参考文献/不動産業界“ウラ”用語索引

筆者・姫野秀喜の新著が発売されました!

不動産投資をするなら、ぜひ私の新しい本も一緒に読んでください!銀行融資が厳しい中でも、優良物件を買い続けられる投資家になるための普遍的な教科書として正統派の手法を盛り込みました。コツコツと努力できるサラリーマンにぴったりの真面目な教科書です。

『確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書』著:姫野秀喜/刊:アスカビジネス

確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書』著:姫野秀喜/刊:アスカビジネス

<こちらも必読!>

『売れない・貸せない・利益が出ない 負動産スパイラル』著:姫野秀喜, 乾比呂人/刊:清文社

売れない・貸せない・利益が出ない 負動産スパイラル』著:姫野秀喜, 乾比呂人/刊:清文社

【関連】「東京五輪後に不動産バブル崩壊」は大嘘? 2020年の市場動向をプロが大予測=姫野秀喜

【関連】住み続ける地獄。『すべてのマンションは廃墟になる』書評=姫野秀喜

【関連】べらぼうに増えた日本の空き家、所有者に代わって「税金で解体する」のが正しい理由=姫野秀喜

image by:kai keisuke / Shutterstock.com
1 2 3 4 5

1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2020年3月5日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ

[無料 ほぼ 平日刊]
会社員の姫ちゃんが1億円の大家さんになれた!あなたも数年で1億円の大家さんになれる!何から始めたら良いかわからない人に読んでもらいたい。基礎を守って、リスクは小さく、リターンは中くらい初歩からコツコツと誰でもできるシンプルな不動産ノウハウをあなたに~♪

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー