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16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ2997ドル安、新型ウイルス蔓延拡大で世界経済見通しが一段と悪化

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■NY株式:NYダウ2997ドル安、新型ウイルス蔓延拡大で世界経済見通しが一段と悪化

米国株式相場は大幅下落。ダウ平均は2997.10ドル安の20188.52ドル、ナスダックは970.28ポイント安の6904.59ポイントで取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)が週末に緊急追加利下げでゼロ金利政策に踏み切り、量的緩和を再開することを発表したものの、大規模緩和が逆に投資家の恐怖感に繋がり寄り付きで「サーキットブレーカー」となり一時取引が停止。過去2週間で3回目のサーキットブレーカー発動となった。トランプ大統領が会見で、新型コロナウイルスによる危機が7-8月頃まで継続する可能性を警告すると、下げ幅を一段と広げ安値圏で引けた。セクター別では消費者サービス、銀行が大幅下落。家庭・パーソナル要因や食・生活必需品小売りの下げは最小にとどまった。

大手石油会社エクソンモービル(XOM)は、格付会社S&Pが同社の格付を当初のAA+からAAに引き下げ、見通しを「ネガティブ」に据え置いたため下落。欧米の旅行規制を受けて、航空会社大手アメリカン航空(AAL)、ユナイティッド航空(UAL)は相場変動が激しく取引が中断。米国航空会社は政府に500億ドルの支援を求め、さもなければ年末までに資金が枯渇すると警告し下落した。一方、家庭用消費財メーカーのクロロックス(CLX)はアナリストによる投資判断引き上げが好感され上昇した。

ゴールドマンサックスは米国の第2四半期の国内総生産(GDP)が5%のマイナス成長に陥ると警告した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は105円15銭から106円47銭まで上昇して引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)による大規模緩和の発表や米国の3月NY連銀製造業景気指数がマイナス成長に落ち込んだためドル売り優勢で始まった。その後、新型肺炎を巡る米国政府の会見での財政支援策の発表を期待するドル買いが再燃。

ユーロ・ドルは、1.1201ドルから1.1094ドルまで下落して引けた。イタリアやスペインが全土封鎖を発表するなど、域内経済の一段の悪化懸念がユーロ売り圧力となった。ユーロ・円は117円15銭まで下落後、118円63銭まで上昇。リスク回避の円買いが加速した。ポンド・ドルは1.2342ドルから1.2202ドルまで下落。ドル・スイスは0.9416フランから0.9499フランまで上昇した。スイス国立銀行によるフラン高是正介入への警戒感にフラン売りが優勢となった。


■NY原油:大幅反落で28.70ドル、新型コロナウイルスの感染拡大で需要鈍化懸念が売り圧力に

NY原油先物4月限は大幅反落(NYMEX原油4月限終値:28.70↓3.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前営業日比−3.03ドルの28.70ドルで通常取引を終えた。

新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済の活動が停滞。需要の鈍化が売り圧力となり、2016年3月初旬以来の安値となった。米国のトランプ大統領はコロナ危機が8月まで継続する可能性も視野に入れている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  20.44ドル   -3.72ドル(-15.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 31.65ドル   -5.85ドル(-15.60%)
ゴールドマン・サックス(GS)154.66ドル  -22.51ドル(-12.71%)
インテル(INTC)        44.61ドル   -9.82ドル(-18.04%)
アップル(AAPL)        242.21ドル  -35.76ドル(-12.86%)
アルファベット(GOOG)    1084.33ドル -135.40ドル(-11.10%)
フェイスブック(FB)     146.01ドル  -24.27ドル(-14.25%)
キャタピラー(CAT)      93.41ドル   -6.23ドル(-6.25%)
アルコア(AA)         6.82ドル   -1.18ドル(-14.75%)
ウォルマート(WMT)      106.76ドル  -7.34ドル(-6.43%)
スプリント(S)         7.73ドル   -0.98ドル(-11.25%)


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