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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米金融緩和継続も雇用情勢にらみ

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11日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)の緩和的な政策方針でドル売り基調に振れやすい見通し。ただ、雇用情勢の回復に過度な懸念が後退すれば、ドル売りは抑制されそうだ。

FRBは9-10日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定。資産買入れ維持のほか、2022年末まで政策金利をゼロ付近とする方針も決めた。パウエル議長は会合後の記者会見で、雇用情勢の回復に関し引き続き厳しい見方を示している。焦点となっていたイールドカーブ・コントロール(YCC)導入に同議長は否定的だったものの、今後の導入は避けられないとの観測から、FOMCでの政策決定後はドル売りに振れた。ただ、本日アジア市場では、株安や原油安で安全通貨買いに振れ、ドルは切り返した。

この後の海外市場でFOMCの緩和的な政策方針を消化する動きが続けば、米長期金利の低下を手がかりにドル売り基調に振れやすい展開に。また、NY株式市場ではナスダックが過去最高値を更新中で、強気相場が継続すればドルの安全通貨としての買いは抑制されよう。一方、今晩発表の新規失業保険申請件数は、前回の187.7万件から155.0万件への減少が予想されている。ロックダウンなど制限措置の段階的緩和で経済の早期正常化が進むなか、雇用情勢の改善が示されれば、先行きへの懸念を背景としたドル売りは後退しそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:155.0万件、前回:187.7万件)
・21:30 米・5月生産者物価指数(前月比予想:+0.1%、4月:-1.3%)
・02:00 米財務省・30年債入札



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