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16日の香港市場概況:ハンセン2.4%高で5日ぶり反発、5G関連セクター急伸

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16日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比567.14ポイント(2.39%)高の24344.09ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が211.80ポイント(2.19%)高の9867.63ポイントと4日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は1146億2600万香港ドルとなっている(15日は1280億2100万香港ドル)。

投資家心理が上向く流れ。米連邦準備委員会(FRB)が企業支援のため資金供給スタンスを強めるなか、昨夜の米株が続伸した流れを継いだ。また、米メディアは日本時間16日、「トランプ政権は景気テコ入れ策として、1兆ドルのインフラ整備支出を検討している」と報道。中国でも同様に、追加の経済対策が打ち出されるとの期待につながった。

米中関係の悪化懸念もやや薄らぐ。米メディアは15日、「ポンペオ米国務長官が中国当局者と17日にハワイで会談する方向で調整している」と関係者の話として報じた。香港英字紙は15日夜、中国側は楊潔・共産党政治局員が出席すると伝えている。

ハンセン指数の構成銘柄は全面高。米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が8.7%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が8.1%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が7.8%高、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が6.2%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が5.5%高と値上がり率上位に並んだ。中国旺旺は昼に公表した2020年通期決算が好感され、後場に急伸。同社は増益と特別配当を報告した。また、足元では売上が回復しているという。

セクター別では、半導体や通信設備・工事など第5世代移動通信システム(5G)関連が高い。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が11.9%、華虹半導体(1347/HK)が8.0%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が4.9%、中興通訊(ZTE:763/HK)が15.3%、(552/HK)が3.8%、京信通信系統HD(2342/HK)が3.6%ずつ上昇した。米商務省は15日、米国企業が通信設備メーカー中国最大手の華為技術(ファーウェイ)との取引禁止ルールを変更し、5Gなどの基準作りで米企業と華為が協力することを認めると発表している。5Gネットワーク投資の世界的な加速が意識された。

「在宅消費」の関連銘柄も物色される。モバイルゲーム運営の中手遊科技集団(302/HK)が10.6%高、飲食など生活関連ポータルサイトの美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が7.8%高、オンラインゲーム・ソフト開発の金山軟件(キングソフト:3888/HK)が5.6%高、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.7%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.5%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.1%高と値を上げた。美団点評は上場来高値を更新している。

一方、本土市場は5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.44%高の2931.75ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。非鉄や鉄鋼の素材株、金融株、消費関連株、不動産株、インフラ関連株、運輸株、公益株、医薬品株など幅広く買われた。

亜州リサーチ(株)



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