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13日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で反発、中国車セクター上げ目立つ

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週明け13日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比44.71ポイント(0.17%)高の25772.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が34.62ポイント(0.33%)高の10575.88ポイントとそろって反発した。売買代金は1712億7600万香港ドルにやや縮小している(10日は1945億6900万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)


先週末の米株高を好感した買いが先行する流れ。新型コロナウイルスの治療薬やワクチンに関するポジティブな情報が伝わるなか、主要指標のNYダウは反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は続伸した(ナスダック指数は連日で最高値を更新)。本土株高も追い風。国内景気や企業業績の持ち直しや、市場改革の期待が根強いなか、上海総合指数は中盤から上げ幅を拡大している。

ただ、上値は重い。香港の指数は安く推移する場面もみられた。香港域内で新型コロナ感染が再拡大している実態を不安視している。香港の保健当局は11日、新規感染28人を確認したと報告。会見では、「最も深刻な状況にある」と警戒感を示している。また、中国ではあす14日に6月の貿易統計、16日に同月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)と4~6月GDP成長率が発表されることもあり、様子見ムードも漂った。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が8.3%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.7%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.0%高と上げが目立った。

セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、比亜迪(BYD:1211/HK)が16.2%、広州汽車集団(2238/HK)が6.1%、長城汽車(2333/HK)が5.5%ずつ上昇した。BYDは高値90.00HKドル、引値89.80HKドル。2017年10月に付けた上場来高値をそろって塗り替えている。

非鉄関連も急伸。金川集団国際資源(2362/HK)が17.2%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が15.7%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が10.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.8%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が7.4%高と値を上げている。江西カン鋒リ業は上場来高値を更新した。

医薬品セクターも物色される。バイオ医薬ベンチャーの上海君実生物医薬科技(1877/HK)が3.5%高と続伸し、上場来高値を更新した。開発中のコロナウイルス治療薬が第1段階の治験を終え、第2段階の治験を計画していると発表している。このほか、同業でコロナワクチンを開発中の康希諾生物(6185/HK)が10.6%高、バイオ創薬の上海復宏漢霖生物技術(2696/HK)が9.6%高、バイオ医薬品開発・製造受託事業の薬明生物技術(2269/HK)が7.6%高、中国大手の上海復星医薬集団(2196/HK)が10.9%高で引けた。上海復宏漢霖生物技術と薬明生物技術も最高値を切り上げている。

半面、香港系不動産や公益株の一角はさえない。新世界発展(17/HK)が1.8%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.4%安、香港中華煤気(3/HK)が1.5%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が1.4%安と下落した。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.77%高の3443.29ポイントで取引を終えた。農業関連株が高い。非鉄や建材、鉄鋼など素材株、消費関連株、ヘルスケア株、公益株、ハイテク株、インフラ関連株、自動車株、不動産株、海運株、金融株など幅広く買われた。

亜州リサーチ(株)



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