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橋本総業HD Research Memo(6):2021年3月期も増収増益を見込む

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■業績見通し

1. 2021年3月期の業績見通し
橋本総業ホールディングス<7570>の2021年3月期の業績見通しについては、売上高138,000百万円(前期比0.1%増)、営業利益3,000百万円(同2.8%増)、経常利益3,200百万円(同0.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,200百万円(同3.9%増)を見込んでいる。2020年4月までに3営業所を新設するなど、2021年3月期も既存分野でのシェアアップ、地域密着型の営業を積極的に推進する方針である。売上総利益については仕入、販売価格の管理強化により利益率の向上に注力、販管費は引き続きコスト削減を図る考えである。但し、2020年5月の段階で新型コロナウイルス感染症拡大の影響を正確に予測することが困難であるため、上期は前年同期実績を下回るものの、通期では前期並みに戻るという想定である。今後、業績予想の修正が必要になった場合には速やかに開示する方針だ。

また、各セグメントで、仕入先、販売店、工事店との“4位1体”のコラボレーションを今まで以上に強化する考えである。管材類では、機械類とのトータル受注を推進してワンストップ化を図り、省施工商材や職人不足などといった課題に対応するとともに、即納在庫アイテムを拡大してスピード対応する計画である。衛生陶器・金具類では、TOTO製品の供給強化、リフォーム需要への対応、メーカーショールームの活用などを強化する方針である。住宅設備機器類では、メーカー情報のスピーディな発信、在庫機能を生かした商品供給、設備商品トータルでの受注に注力する考えである。空調機器・ポンプでは、学校需要の一巡から民間非住宅分野や住宅分野において個別提案を強化する計画である。

2. 「10の約束」
同社は、2021年3月期業績を達成するための取り組みとして、「10の約束」を新たに策定した。1)得意先や仕入先などへのCSを落とさない、2)売上・粗利・収支の予算必達、3)物件・在庫・新規を10%伸ばす、4)生産性向上による早い・安い・安心の進化、5)管材・TOTO・住設・空調に注力、6)TO-DOリスト活用によるPDCA強化、7)みらい会・みらい市・みらい機能の10%拡大、8)工程9機能の強化、9)10の約束など方針の徹底、10)働き甲斐改革・ESG・IT企業化など変化への対応、の10項目を徹底する方針である。

なかでも「ESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:企業統治)活動」に注力する方針である。「Environment:環境」では、環境・エネルギーに取り組んでいる。同社の本業である管材に近い「水」への取り組みとして、給排水設備研究会を通じて学生を育成することに加え、水フォーラムを通じて海外支援につなげる。エネルギーへの取り組みとしては、各支店で使用するエネルギーの2分の1を再生エネルギーとし、新電力販売も行う。「Social:社会、Governance:企業統治」では、スポーツ・健康を通じて社会貢献をする考えだ。スポーツではテニスやゴルフで選手の育成に関わり、健康では健康優良企業として「金の認定」を更新、2020年7月には本社横に診療所を開設して従業員や周辺住民の健康を促進する。

3. 新規事業
引き続き、新規事業にも積極的に取り組む。提案→受注→納入というプロセスに新しい仕組みを構築して、一層効率的な流通を目指していくことに加え、管材の周辺へとドミナントを拡張していく意向である。

2019年12月、同社はオーテックと業務提携の検討を開始した。オーテックは管工機材の販売のほか、建物の空調における自動制御システムの設計・施工・メンテナンス工事を行っており、同社と強固な関係を構築することで営業協力が互いに可能となるほか、業務効率化や生産性向上といったシナジーが狙えると考えられる。また、2020年4月に子会社みらい物流とみらいエンジニアリングの事業を開始することで、物流やエンジニアリングといった全社的機能を部門横断的に効率的に活用していく考えだ。具体的には、みらい物流が自社物流に他社物流も加えてメーカーの配送代行を担うことで、みらい物流の積載効率やメーカーの物流効率の向上、外部売上が期待される。みらいエンジニアリングは、従来から密接な協力関係にある優れた施工技術力・情報力を有する(株)トキオ・テックのリニューアル部と、ゼネコン・サブコン等と取引のある橋本総業の特需リニューアル部門の本格的な協業によって、リニューアルに関するトータルサービスを提供する計画である。さらに2020年7月には、タイにHATタイランドを設立する予定である。住設機器や空調機器の見積請負やユニットバス・システムキッチン・家具などのタイでの受注だけでなく、ベトナムなどの実習生を日本へ派遣することも検討している。

4. 中期成長イメージ
130年の歴史を支えてきた「正直、親切、熱心、感謝」という変わらぬ基本精神に加え、時代の変化を捉え取引先から常に“ベストパートナー”として認めてもらえるよう、「3つのフル」「みらい活動」「進化活動」という取り組みを推進することで、同社は中期的な成長と進化を図っている。これらにより、2022年3月期に売上高1,600億円、経常利益40億円、自己資本比率40%、ROE9.5%、ROA4.0%の達成を目指している。少子高齢化を背景に新築住宅市場は厳しいが、リフォームをはじめ公共施設のエアコン設置、都心再開発、自然災害による被害への対応、宿泊施設に対するインバウンドニーズなど、管材を深掘りする余地は依然大きいと思われる。新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、仕入先、販売店、工事店と協働する管工機材の1次卸という同社の業態特性から、影響は限定的と弊社ではみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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