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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ユーロにらみ株高一服でドル買戻しも

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16日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。ユーロ・ドルが上げ渋る展開となれば、ドルの大幅安は想定しにくい。また、今晩発表の米経済指標で回復が鈍化すれば株高は調整売りが見込まれ、安全通貨のドルが選好されよう。

新型コロナウイルスのワクチン開発への期待感が、リスク選好ムードを広げている。英オックスフォード大学が開発中のワクチンは臨床試験で好結果が報告される見通しとなり、前日の取引でも株高を手がかりに安全通貨のドルや円が売られる展開となった。ただ、本日アジア市場で日経平均株価の軟調地合いを受け、リスク選好の円売りは後退。また、午前中に発表された中国の国内総生産(GDP)など経済指標は底堅い内容となったが、米中両国の関係悪化への警戒で上海総合指数も下落。地合いの悪化でドル売りは縮小した。

この後の海外市場でも、株高一服への思惑からドルや円の買戻しが見込まれる。今晩注目の欧州中銀(ECB)理事会で先行きの域内経済の回復に楽観的な見方が示されれば、ユーロ買いが先行しよう。ただ、17-18日の欧州連合(EU)首脳会議での復興基金創設に関する議論を見極める展開で、ユーロ買いが抑制されればドルは下げづらい。一方、本日発表の米小売売上高など経済指標は前回を下回る見通しで、早期回復観測はいったん後退しそうだ。それを受け株価が調整の売りに下押しされれば、安全通貨のドルが選好される地合いとなろう。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・5月貿易収支(4月:+29億ユーロ)
・20:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表
・21:30 ラガルドECB総裁会見
・21:30 米・6月小売売上高(前月比予想:+5.0%、5月:+17.7%)
・21:30 米・7月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:20.0、6月:27.5)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:125万件、前回:131.4万件)
・23:00 米・7月NAHB住宅市場指数(予想:61、6月:58)
・23:00 米・5月企業在庫(前月比予想:-2.3%、4月:-1.3%)
・24:10 ウィリアムズNY連銀総裁オンラインセミナー参加
・01:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁オンラインセミナー参加
・02:30 エバンス米シカゴ連銀総裁オンラインセミナー参加
・03:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁オンライン討論会参加
・05:00 米・5月対米証券投資収支(4月:ネット長期有価証券-1284億ドル)




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