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真似るな危険?バフェットから妻への遺言「私が死んだらS&P500を買え」の問題点=川畑明美

誰も正確に予測できない。だから「分散」が必要

もう1つの理由は、「分散」が大事ということです。

米国株の指数であるS&P500は、超・長期的に見れば、ずっと右肩上がりです。

ですが、複数の資産クラスの年間リターンを見ると、毎年順位が異なります。リターン1位と最下位も毎年違います。前年最下位だったものが、翌年リターン1位になることも多いです。

もし、この先1年間で最もリターンが高くなる資産が何かわかっていれば、次の1年間は、すべての資金をその資産に投資すれば、大きく儲けることはできます。

ですが、残念ながら金融のプロであっても、将来どの資産のリターンが高くなるのかを正しく言い当てることは、とても難しいのです。

2020年3月のコロナショックも、誰も正確に言い当てた人はいませんでした。

なぜプロでも予想できないのか?

なぜ、プロでも値上がりする資産を当てられないのか?

株式や債券の市場には、多くのプロが経済の先行きや他の投資家の動きを予想して、先回りしようとしています。なので、抜け駆けするのは簡単ではありません。

例えば、米国経済の調子が良さそうだと予想し、米国株を買うのが当然だと多くの投資家が同じように考えて購入すると、米国株は値上がりします。個人投資家が気付いた時には、すでに割高になっているケースもあります。

逆に多くの投資家が値上がりを期待していない資産は、買う人が少なく割安になっています。この割安な資産の価値が見直されれば、大きく値上がりすることもあります。

このような予測は不可能ですから、分散することが大事なのです。

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