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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ECBのPEPP拡大でユーロ売り優勢も

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10日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。欧州中銀(ECB)理事会でパンデミック緊急資産購入プログラム(PEPP)が拡大されれば、ユーロ売り優勢でドルを小幅に押し上げる。ただ、米金融緩和観測でドル買いは限定的となろう。

前日の取引では、ユーロの買戻しが目立った。報道によると、ECBが本日公表する生産とインフレ見通しについて、6月から小幅な変更にとどまり、今年の国内総生産(GDP)見通しは上方修正の公算。ECBによる緩和的な金融政策への思惑で売りが膨らんでいたユーロは、それによりドルや円に対して上昇。また、前週末から軟調地合いだった米株式市場がプラスに転じたことで全般的にリスク選好ムードとなり、円売りに振れた。本日アジア市場でもその流れが受け継がれ、ドルは下押しされながらも底堅い値動きが目立つ。

この後の海外市場は、ECBの政策決定が焦点。これまでレーン専務理事などが足元のユーロ・ドルの上昇で域内の物価の押し下げについて懸念を示してきた。PEPPの拡大は選択肢の1つで、その際にユーロ売りが強まればドル・円は106円台を維持しそうだ。また、英国の欧州連合(EU)との通商協議も難航し、ポンド売り継続ならドルを支援しよう。一方、ECBがユーロ高に言及しなければ、ユーロ買いが強まるだろう。もっとも、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加緩和に思惑が広がり、ドル買いは限定的とみる。

【今日の欧米市場の予定】
・20:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表(0.00%に据え置き予想)
・21:30 ラガルドECB総裁会見
・21:30 米・8月生産者物価指数(前月比予想:+0.2%、7月:+0.6%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:85.0万件、前回:88.1万件)
・23:00 米・7月卸売在庫改定値(前月比予想:-0.1%、速報値:-0.1%)
・02:00 米財務省30年債入札
・02:00 ラガルドECB総裁オンライン講演(独連銀イベント)



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