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11日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で3日ぶり反発、ハイテク株に買戻し

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11日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比25.52ポイント(0.79%)高の3260.35ポイントと3日ぶりに反発した(上海A株指数は0.79%高の3417.02ポイント)。

中国人民銀行(中央銀行)の資金供給が好感される流れ。人民銀は11日、リバースレポを通じ900億人民元の資金を市場に供給した。今週は期日到来分との差し引きで、計2300億人民元の供給超となる。金融当局の緩和スタンスは世界的に長期化する——との観測もあり、マーケットへの資金流入も当面継続するとの見方が改めて強まった。米中の対立に改善の兆しがみられないことなどを懸念し、指数は安く推移していたものの、中盤からプラスに転じている。

業種別では、ハイテク関連が高い。IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が7.8%、指紋認証ICの深セン市匯頂科技(603160/SH)が3.9%、パワーエレクトロニクス用半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が3.8%ずつ上昇した。半導体などハイテク分野に対する米国の圧力が続くなか、「中国政府はハイテク産業の育成推進を強化する」との見方が改めて広がっている。上海市場のハイテク企業向け市場「科創板」では、7月23日に算出・公表開始した上海科創50(Star50)が2.5%高と8日ぶりに急反発(構成50銘柄のうち46がプラス)。足もとでは指数算出以来の安値を連日で更新していた。

医薬関連株も上げが目立つ。通化東宝薬業(600867/SH)がストップ高、国薬集団薬業(600511SH)が9.4%高、健康元薬業集団(600380/SH)が2.4%高で引けた。医薬品卸の国薬集団薬業に関しては、グループ企業が開発した新型コロナワクチンの実用化進展が手がかり。グループ企業の中国生物技術が開発したワクチンは最終段階の臨床試験(治験)を実施中で、これまで接種した数十万人に目立った副作用はなく、コロナ感染者もゼロだったことが明らかにされた。このほか食品飲料株、自動車株、公益株、不動産株、インフラ関連株なども買われている。

半面、石炭株は安い。エン州煤業(600188/SH)が3.1%、中国中煤能源(601898/SH)が1.5%ずつ下落した。運輸株、銀行株、防衛関連株も売られている。

一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が3.20ポイント(1.31%)高の247.86ポイント、深センB株指数が9.31ポイント(0.99%)高の947.85ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)



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