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米投資ファンドはスペイン風邪級と予測。冬コロナ感染爆発で株価暴落も=今市太郎

金融市場の「楽観」は剥がれ落ちる

前述のマイナード氏は、大統領選前後から消費と企業設備投資の大ブレーキが起こり、いよいよ株価が実態経済にサヤ寄せしてくる瞬間が近づいていることを示唆している様子。企業の信用市場の収縮から最大で日本円にして31兆円以上の米国社債の投資適格級レベルが失われる可能性があるとしています。

いまのところFRBが買い支えていることから、社債やジャンク債などもそれほど大きな動きにはなっていません。

しかし、果たしてFRBだけですべてを買い支えられるのか。

かなり深刻な状況がいきなり示現する危険性もありそうで、わけもわからずにロビンフッダーのミレニアル世代がけん引している相場が、あっという間に逆回転するリスクも当然に高まりそうです。

ANA通期赤字と構造改革が示す暗い近未来

国内ではANAの巨額赤字が話題になっています。この半年強、海外便を含めた飛行機の運航ができなかっただけで、5,000億超の赤字となりました。

すでに大型機の半数を手放し、3,500人を削減するなど、ドラマ『半沢直樹』に登場した帝国航空の比ではないぐらいの構造改革を迫られていることが明らかになっています。

まぁもともと損益分岐点が高いので、ちょっと売上が減ると、いきなり損失が雪だるま的に増えるという業態特有の問題もあるのでしょう。

しかし今回の同社の対応を見ると、どこかからか融資を受けてとりあえず新型コロナの感染が収束するのをやり過ごそうなどという甘い計画ではなく、このまま航空業界の景気がかなり継続して低迷することをいち早く覚悟していることが窺われます。

「GoToトラベル」で浮かれている政権の状況とはまったく異なるものがあり、国内でもこれから、こうした危機的な業界というものがいきなり顕在化する可能性が高そうです。

Next: スペイン風邪級なら暴落相場は避けられない

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