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中高年のリストラと自殺が加速する2021年 若者は快哉を叫び会社と国は邪魔者を切り捨てる=鈴木傾城

会社は容赦なくクビを切る

会社がいったん従業員をリストラすると決めたら、資格をどれだけ持っていようが、今までどれだけ会社に尽くしていようが、どれだけ上司に媚びへつらっていようが、すべてが無に帰す。

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どれだけ子どもの教育費がかかっていようが、住宅ローンが残っていようが、そんな個人的なことも考慮されない。

会社に利益を残すことを極限まで追求した株主優先の経営(ROE経営)では、利益のために従業員を切り捨てるのが基本なのだ。時流に合っていない人材であると思われたら、単純に切り捨てられて終わりだ。

起業は大きな賭けになる

中高年でリストラに遭った後、果敢にも起業の世界に乗り込んでいく人も多い。

しかし、起業は90%が失敗すると言われる世界である。 起業の多くは貯金を取り崩したり、借金を抱えて始めることが多いので、起業に失敗した人はさらに困窮が深まっていく。

仕事を失った上に借金まで抱えることになるのだから、その悲惨さと壮絶さは低賃金で働くサラリーマンの比ではない。起業の失敗によって一家離散や自殺に追い込まれてしまう人も珍しくはない。

会社に残っても追い詰められ、リストラされたら再就職の場がなくなり、起業しても失敗の確率が高い。そのような世界なので、重要な地位に辿り着けなかった中高年の多くは、追い詰められていくのは明白である。

政府も中高年を助けない

国が助けてくれるわけではない。日本は社会保障費が膨らむだけ膨らみきっており、中高年の面倒をみるような余裕も消えている。コロナによって財政の悪化もより深刻化している。

国自体が高齢層をどうするのかでお手上げになっているので、消費増税は今後も必ず行われていく。消費税が10%で終わると思っている人はどうかしている。消費税は理由をつけてもっと上がっていく。

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しかし、逆に生活保護の支給額や年金の支給額は下がっていく。

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