LINEの広告ビジネスはコロナ下でも絶好調です。なぜ高い成長率を維持できたのか?同社の決算からwithコロナ時代の広告ビジネスのトレンドを紐解きます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2020年11月17日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:シバタ ナオキ
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
Q. コロナ禍にも関わらずLINEのディスプレイ広告売上が1.5倍にもなったのはなぜ?
A. ディスプレイ広告の売上がYoY +52.38%
インプレッション数がYoY +73.72%
広告単価がYoY -12.28%
つまり、インプレッション数の成長が(コロナの影響による)広告単価の減少を補う成長を見せたため。
インプレッション数がYoY +73.72%
広告単価がYoY -12.28%
つまり、インプレッション数の成長が(コロナの影響による)広告単価の減少を補う成長を見せたため。
この記事では、LINEの2020年7月から9月期の決算を見ていきたいと思います。
※参考・画像出典:LINE株式会社 2020年12月期第3四半期 決算補足説明資料
今回の決算で一番特徴的だったのは、コロナ禍であるにも関わらず、広告ビジネスが急成長している点です。
少し前に以下のような記事を出し、スナップチャットが特異点だと思っていましたが、スナップチャットだけではなくLINEも、コロナ禍においても広告ビジネスが前年同期比で伸びているという同じようなケースになります。
四半期あたりYoY+12.4%、広告事業が急成長
全体の売上ですが、四半期あたり629億円で、YoY+12.4%となっています。
このグラフの中に3つの事業が記載されていますが、一目で分かる通り、広告事業が最も伸びているのが読み取れると思います。
右側のグラフにある通り、月間アクティブユーザー数は日本で8,600万人となり、DAUとMAUの比率が85%を超えるという、ほとんどのユーザーが毎日利用する、エンゲージメントが高いアプリになっていることがご理解いただけると思います。