NYダウの銘柄入れ替えが米経済の活力源、日経平均は…
今日ではアップルやマイクロソフトなど、IT社会にふさわしい銘柄がNYダウを構成しています。指数自体の新陳代謝が3万ドルを生み出す活力源、ひいては米国経済の活力源と言えそうです。
だからこそ、NYダウの子分「日経平均株価」にも頑張って貰いたいところです。こちらは225銘柄で、NYダウ同様、随時銘柄入れ替えが行われています。
しかし、指数に与える影響度が銘柄によって極端に偏ってしまっています。何たってユニクロ(ファーストリテイリング)1銘柄で日経平均株価の1割程度の値動きが説明できてしまうのですから。
反対に影響度(寄与度)が0.01%と指数に何の貢献もしない銘柄も225のうち13銘柄もあります。ほとんど名誉だけです。こういう歪な姿がそのまま日本経済の負の部分を現している気もして、何ともなぁと。
そんな日経平均株価も、NYダウに乗せられ26,500円を窺う動きです(編注:原稿執筆時点11月25日午前08:30)。世界的な金融緩和の賜物ですけど、祝えるものは祝っておけば良いんじゃないかと。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)
どっちにしろ、実体経済への影響はほとどなく、個人富裕層や企業の貯蓄や内部留保が増えるだけです。
感染拡大や米国の「さりげない長期失業者数増加」など悪材料が話題になるとしても、もう少し先のことのようです。それだけ勢い任せの上昇が続いています。ブレーキ役となる米国債利回りもちっとも上昇しません(10年債0.88%です)し。
今回のまとめ
・NYダウ3万ドル、構成銘柄30種には米国経済史が反映されていて
・オリジナルメンバーのGEは2018年に去ってしまったけど
・NYダウの子分たる日経平均株価にも頑張って貰いたいものです
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- NYダウ3万ドル、1896年開始時以来続く構成銘柄は(11/25)
- 何故か株高、アクセルもブレーキも中国か(11/24)
- アメリカの「無策」が意識される時間帯(11/20)
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※本記事は有料メルマガ『高梨彰『しん・古今東西』』2020年11月25日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『高梨彰『しん・古今東西』』(2020年11月25日号)より一部抜粋
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