投資信託を購入する際、さまざまな手数料がかかります。今回は、「そのうえ専門家に相談して手数料を支払っても利益がでるのか」という質問にお答えします。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
専門家に相談して投資信託を買ったら、手数料がかかりすぎる?
そもそも投資信託とはどういう仕組み?
こんなご質問をいただきました。
その辺の両立をどのようにされていらっしゃるのか、知りたいです。
私は、投資信託の最低限の仕組みを理解できている前提でメルマガを書いていたのだと痛感しました。そもそも投資信託とは、どんな仕組みなのか書いてみようと思います。
投資信託の仕組みを説明する前にまず、株式投資について説明しましょう。株を買うには「単元」という単位ごとに購入しなければなりません。
今年の10月にすべて1単元100株に統一されましたので株を買うには、100株ずつ購入することになります。
株と投資信託は購入単位が違う
1株が1,000円だったら、1,000円×100株=10万円が購入の単位になります。
10万円も投資できない…という方に向けて投資信託は有効です。
投資信託は、あなたに代わってプロのファンドマネージャーが株を購入してくれる仕組みです。
投資信託は、プロに任せたいという人からお金を集めて100社や200社というたくさんの企業の株を購入します。集めたお金で、購入するので、出資する金額は単元のように、まとまった金額でなくても大丈夫です。今は、100円から投資信託を購入することができます。
でも、100円でどのくらい購入できるのでしょうか?
投資信託にも価格の表示がありますね。その価格のことを「基準価額」と言います。投資信託の単位は「口」と言いますが基準価額は、1万口当たりの金額になります。そもそも投資信託は、1口1円からはじまります。
なので、発売されたばかりの投資信託の基準価額は1万円からはじまるのです。運用の成績が良ければ基準価額は1万円以上になりますし、運用の成績が悪ければ1万円以下になります。
もしも、基準価額が1万1,000円の時に100円購入すると91口購入できます(小数点以下四捨五入の場合)。
株と投資信託の買い方を例えてみた
投資信託は、株と購入方法が違うことをお伝えしました。ガソリンスタンドに例えてみると株を買うには何リットルという単位でないと買えないのですが、投資信託はガソリンを3,000円分買うなど一定額で購入する感じです。
そのように、投資家が購入できる金額で集めたお金で投資信託は運用されるのですが、投資信託を運用する会社は3社によって仕事を分担しています。これは、投資家のお金を守るための仕組みです。
まず、投資信託を販売する「販売会社」次に、どんな株を買ったらいいのかを決める「運用会社」、最後に保有している資産を管理する「管理会社」です。
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