数十万円の「格安リゾートマンション」を絶対に買ってはいけない理由=姫野秀喜

最近よくテレビで、バブル時代に建てられたリゾートマンションが定年退職した層に人気だと紹介されています。しかし実際にこのような物件を買ってしまうと、近い将来、大変困ったことになるのは間違いありません。(『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』姫野秀喜)

プロフィール:姫野秀喜(ひめの ひでき)
姫屋不動産コンサルティング(株)代表。1978年生まれ、福岡市出身。九州大学経済学部卒。アクセンチュア(株)で売上3,000億円超え企業の会計・経営計画策定などコンサルティングに従事。合間の不動産投資で資産1億円を達成し独立。年間100件以上行う現地調査の情報と高い問題解決力で、顧客ごとに戦略策定から実行までを一貫してサポートしている。

安ければ安いほど地雷物件。子や孫にまで迷惑がかかるケースも

憧れのリゾートマンションが安くても、飛びつくのは待った!

最近、テレビの報道でリゾマン(リゾートマンション)が人気だということがしきりに言われています。バブル時代には数千万円した数十平米くらいのマンションが数十万円から数百万円くらいの金額で買えるということで、定年退職したサラリーマンを中心に購入して移住する人が増えているとのことです。

たしかに、温泉がついていたりプールがあったりと設備も豪華ですし、リゾート地なので夏は登山、冬はスキーやスノボー、温泉での晩酌と憧れるものはあります。バブル時代にモーレツ社員として頑張った団塊の世代にとって、現役時代にはできなかった「リゾート生活を満喫したい」という夢が格安で叶うのです。

そんなリゾマンが数十万円で購入できるとしたら、飛びついてしまう人もいるでしょう。

でも、もしあなたのお父さんがリゾマンを買おうとしていたら、家族会議が必要です。「現役時代にがんばったのだから、親父の好きにさせてあげよう」などと優しい気持ちで見守っていると、近い将来、えらいことになるかもしれないのです。

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温泉付きマンションが数十万円になっているカラクリ

なぜ、新築当時は数千万円した温泉付きマンションが数十万しかしないのでしょうか。

その理由は、マンションの維持費です。リゾートマンションも含め、マンションは購入した後も月々の共益費・管理費、修繕積立金など、維持費がかかり続けます。エレベータや温泉、プール、共用施設がある物件であれば、維持費はかなりの額になります。維持費が月々3万円だとしても、年間36万円、10年間持っていると360万円かかります。

また、大規模修繕のタイミングには、数百万円もの莫大な一時金を要求されます。戸数の多いリゾマンであればあるほど、大規模修繕の費用も大きくなります。それを月々の修繕積立金で補うのですが、その修繕積立金では足りないために、一時金を要求されるのです。

なぜ修繕積立金が不足するのか

では、なぜ修繕積立金が不足するのか。そもそもはじめから修繕積立金が不足する設計になっている場合もあるでしょう。でもその理由の大半は、修繕積立金を支払わない部屋があるからでしょう。

持ち主が亡くなって現所有者が不明の部屋相続放棄されて所有者がいない部屋、息子が相続したものの年間36万円も支払いたくないと支払いを拒否している部屋などがあるからです。

支払い拒否が続くと、最終的にはその部屋は競売にかけられ、売られた金額から維持費を回収することになりますが、売価が数十万円では満足に回収することもできません

Next: 修繕積立金不足のリゾマン所有者を待ち受ける「悲惨な末路」

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