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小池都知事が、どさくさまぎれに成立させた「東京都迷惑防止条例」の危険性

政治批判が犯罪になることも

これに対し、反対の意見書を出した弁護士団体「自由法曹団東京支部」などは、「名誉を害する事項を告げる」や「監視していると告げる」などの規制対象の拡大は、市民が国会前や路上、SNSで国会議員の批判をすることや、報道活動を規制することにつながるなどと批判しています。

東京都知事選挙にも立候補経験がある宇都宮弁護士は「国会で森友問題が騒がれているタイミングで、東京都はこっそりと条例改悪しようとしている」と指摘し、森友学園問題での抗議デモも、条例が改定されれば警察の恣意的判断で取り締まられる可能性があると訴えています。

次の2点が、宇都宮弁護士の主張です。

  • 権力側から見れば、絶妙なタイミングでの改正
  • 国会周辺のデモ取締りの武器になる

悪意の感情などは内面の問題であるのに、警察の恣意的判断に委ねられてしまうことが問題だとしています。

「つきまとい」に関する解釈の拡大は、記者の張り込み取材が規制対象になる恐れがあるというのも反対者は訴えています。

なぜ小池都知事は改正を急いだのか?

このような反対者の解釈が出てくる改正を、審議3日間、合計約3時間の議論で決めていいのかという疑問は確かに残ります。

なぜ小池都知事はこの改正を急ぐのでしょう。

日刊ゲンダイ記事内に船尾遼弁護士の以下の弁が掲載されています。

現状、規制強化が必要な事態は生じていないのに、なぜ条例を改めるのか。立法事実が明らかではない。それでも成立を急ぐのは、今後の改憲に向け、「反対」世論の盛り上がりへの警戒ではないでしょうか。例えば、デモ参加者に「条例違反になりますよ」と注意するだけで、萎縮しますからね。

出典:審議は1回 小池都知事が密かに急ぐ“デモ封じ条例”の中身 – 日刊ゲンダイDIGITAL(2018年3月18日)

なるほどね。そういう見方もありますかね。

Next: 安倍政権への援護射撃か。東京都版「共謀罪」との声も

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