2月2日、10都府県の緊急事態宣言を3月7日まで延長することが決まりました。前回のような緊張感がないままずるずると継続して、果たして効果はあるのでしょうか?3月7日に解除される保証はどこにもなく、結局はコロナが自然消滅するまで耐え忍ぶことになりそうです。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2021年2月3日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
政府ができるコロナ対策は緊急事態宣言「延長」のみ
皆さまもご存知のとおり、2月2日段階で、10都府県において3月7日まで「緊急事態宣言」の延長が決定することとなりました。
内閣官房参与の高橋洋一先生などは「予定どおりの延長である」などと間抜けなことを平気で口走っていますが、こうした対策を延々と続けられても、飲食店や小売業などに従事する方は本当に瀕死の状況に陥るのは間違いないでしょう。
金銭的な保障を含めて、国・政権からはまったく配慮も感じられない事実上の見殺し感がひどく醸成されつつある状況です。
感染の初期段階でうまく防御対策がとれなかった先進各国でも、結局のところ、やれる対策は厳しいロックダウンだけ。変異種のウイルスが蔓延し始めた英国などでも、それ以外にはなんら有効な対策がとれないのが現実のものとなっています。
そういう意味では、さらに1か月非常事態を延長せざるを得ないのは、なんとなくは理解できます。
しかし、足元のザルのような規制をさらに続けて、本当に目に見える効果を確認することができるのでしょうか。
今回の延長話では、その部分が最も気になるポイントになってきています。
前回ほどの緊張感は薄れてしまった
昨年4月の非常事態宣言時には、さすがにほとんどの国民がこの先どうなるかわからないという不安に駆られ、繁華街への外出を完全にやめたことから、東京で言えば銀座も渋谷も「人っ子一人いない」というパニック映画のシーンのような光景が広がったものです。
しかし、直近ではそこまでの危機感を抱く国民は非常に限定的です。
実際に罹患すれば、それは家族や会社を含めて大騒ぎになりますが、感染に直面しない人々はより強い正常性バイアスに取りつかれている様子。直近の渋谷の人出を見ていましても、確実に3割以上増えるという状況が続いていることがわかります。
人が来るとなれば飲食店も休業などしていられないということで、夜間の影響をこっそり続けるところが多いのもうなずける状況です。
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