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レートがどれだけ動いてもFXディーラーの損益がゼロになる仕組み=岡嶋大介

もしこの状態で全ポジションを閉じると何が起こる?

もしこの状態ですべてのポジションを閉じると、ディーラーが持ったポジションからの利益3万円を、顧客の口座残高に入金する処理が行われることになります。

皆さんがFX取引で得た利益は、ディーラーがインターバンク市場で持ったポジションから来ている、ということです。

ですがこのケースでは、ディーラーは全く利益を出していません。インターバンク市場でのポジションで得た利益はすべて顧客の口座に行ってしまうからです。しかし逆に、レートが100pip下に動いたとすると、顧客は損失を出し、ディーラーのポジションも同額の損失を出すので、顧客の口座残高の減少分によってディーラーの損失分を支払うことになります。

つまり、カバー取引を行うことで、レートがどちらに動いてもディーラーの損益は0になるというわけです。重要な経済指標発表直前など、レートの動きに引きずられたくない局面では完全にカバーしてディーラーの損益をフラットにしておく、というわけです。

「相場が動く中で、カバー取引をしない」これぞディーリングの神髄!

さて、レートが動く/動かない、カバー取引をする/しない、で分けると4パターンが出てきます。

(A) レートが動かない+カバーしない (B) レートが動く+カバーしない
(C) レートが動かない+カバーする (D) レートが動く+カバーする

前回は、レートが動かないときはカバー取引をしないことで顧客の買いと売りが相殺してスプレッド分が利益になる、という話をしました。これが(A)のパターンです。

今回は、レートが動き、かつカバー取引をすることでディーラーの損益は0になるという話でした。これは(D)のパターンです。

次回は残る(B)(C)に軸を移します。特に(B)はディーリングの神髄といえるものです。

【関連】FX会社の企業秘密 顧客注文から利益を捻出する「カバー取引」あの手この手(第1回)

【関連】個人トレーダーと何が違う?「FXカバーディーラー」の基本的な稼ぎ方(第2回)

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岡嶋大介(ソフトウェア作家兼投機家)

株式会社ラガルト・テクノロジー

「ラガルト」はスペイン語で「とかげ」です。2005年10月に、私がバルセロナに旅行したときに訪れたグエル公園の有名な像を見て思いつきました(この像はとかげじゃなくて蛙という説もあるのですがまあいいですよね)。この会社は、どちらかというと私の個人的な活動を下支えする色彩が強いので、自分の気に入ったものを使って命名しようと思いました。この他、最近は更新が滞りがちですが、個人のtwitterアカウントblogがそれぞれあります。

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