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米国株の反発が支援材料となり、買い戻し優勢に【クロージング】

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14日の日経平均は4日ぶりに反発。636.46円高の28084.47円(出来高概算12億6620万株)で取引を終えた。前日までの3日間で約2000円を超える急落を演じたことから急ピッチの下落に対する反動や前日の米国株上昇が投資家心理を改善させ、主力株や値がさ株中心に買い戻しの動きが活発化した。ミニSQに絡んだ売買は買い越しだったほか、SQ値を上回っての推移が続いたこともセンチメントを明るくさせている。ただし、決算ピークのなかで積極的な参加者は限られており、薄商いのなかで先物主導によるインデックス売買の影響は大きい。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1800に迫り、全体の8割超を占めた。セクター別では、精密機器が3.60%と大きく上伸したほか、その他金融、その他製品、陸運、金属製品など29業種が値上がりし、パルプ紙、鉄鋼、非鉄金属、水産農林の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、KDDI<9433>、ファナック<6954>が堅調。半面、セコム<9735>、住友不<8830>、カシオ<6952>、住友鉱<5713>が軟調だった。

米国ではバリュー株物色が再燃したほか、金利上昇が一服したため、ハイテク関連などのグロース株にも買い戻しの動きが強まった。台湾、香港、中国のアジア市場も堅調に推移しているほか、時間外取引での米株先物も上昇していることも投資マインドの改善につながった。前場は27900円近辺で上値の重さが意識される場面もあったが、午後に入り28000円に乗せると、その後は28000円を上回っての堅調な展開となった。

インフレ懸念が一服したことから、ひとまず反発する形となった。ただ、直近3日間の下げ幅の3分の1戻しをほぼ達成したことから、短期的な戻り一巡感は意識されやすい。加えて、織り込み済みと見なされた米卸売物価指数は市場予想を上回っているほか、今夜には4月の米小売売上高の発表が予定されている。関係者によると、前月比1.0%増と、3月の9.7%増から大幅に低下することが想定されている。市場予想よりも伸び率が拡大すれば、インフレ懸念が再燃しかねず、まだ余談を許さない状況に変化はないようだ。このため、来週も米金利の動きには引き続き警戒が必要だろう。


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