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日銀プレー?ブルームバーグ報道を信じて狩られるのは個人投資家=長谷川雅一

騙されるな!「円高、株安」のトレンドは変わらない

為替も、株も、人間と同じように「呼吸」します。我々が息を吸ったり、吐いたりするかのごとく、金融商品の価格は、上昇と下落を繰り返すのです。吸ってばかり、吐いてばかりというわけにはいかない。ですから、下がり過ぎれば上がりますし、上がり過ぎれば下がります。

しかし、上昇や下落を繰り返しながらも、上か下、どちらかの方向に「トレンド」が決まります。いったんできたトレンドは、簡単には変わりません。そのトレンドは、今「円高、株安」の方向に向いています。

今回の上昇も、ここまでの下落の反動で、一時的に上昇したに過ぎない可能性が高く、目の前のムードがよくなったからと言って、トレンドが変わるわけではない。積極的に買える相場ではないと思います。

28日(木)後場からは売り優勢になる可能性

先週からの株価上昇の主要因は、「売られすぎの反動」と「日銀の金融政策期待」です。そこに政府の買い支えがともなっての上昇です。つまり本物の上昇ではない。「売られすぎの反動」としての上昇は長く続きませんし、「政策期待」の上昇は、いわば「何か出るんじゃないのか」というギャンブル的な上昇であり、実体がともないません。

25日(月)からの相場も、週の前半は、もう少し上値を取りに行く可能性がありますが、28日(木)に、よほど画期的な金融緩和策が出ない限り、28日(木)の後場からは売り優勢になる可能性が高いと思います。

思い切った金融緩和策が出た場合、マーケットが驚いて、いったん「円安、株高」に進むかもしれませんが、その効果は長続きしないと思われます。

なぜなら、そもそも、現政府は「パフォーマンス型」の経済政策しかやらないからです。パフォーマンス(演出)で、経済が根本からよくなることはありません。総理大臣が、株価上昇を、自分の手柄のように自慢している時点でアウトです。

Next: マーケットから駆逐されつつある個人投資家

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