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静かに進む日銀「黒田バズーカ」の店じまい。総選挙後に株も為替も逆回転がやってくる?=今市太郎

日銀のテーパリングに要警戒

現状では、為替市場はFRBの緩和終了がどのようなタイミングで始まるのかにだけ、注目が集まりつつあります。

しかし、同じようなタイミングで日銀にも同様の問題が訪れることになりそうで、相場は俄かに騒がしくなりそうです。

アベノミクスを継承するなどと安易なことを言う総裁候補が本当に総裁になった場合、いったいこの乖離した状況をどう修正していくのか。

何も修正できずに公約がただ果たせなくなるだけなのかにも、大きな注目が集まります。

総裁選はドル円には影響なしの可能性大

自民党総裁選は公示が近づくところで、新たな候補者が登場し、いきなり四つ巴の様相を呈しています。

個人的には、自民党員でもありませんからなんの投票権があるわけでもなく、さらに4人の候補者すべてが大嫌いなので、そもそも興味がありません。

唯一、関心があるとすれば、選挙結果が為替に影響を及ぼすかどうかです。

政権交代といえば2012年に自民党が総選挙で与党に返り咲き、国策で株価上昇を円安誘導を行い始めたことに海外の投機筋が乗っかって、日経平均もドル円も大きく上昇したことは記憶に新しいところ。

今回の自民党総裁選はあくまで自民党内の総裁選びで、その後に総選挙となりますから、この結果だけで相場が大きく動くとは思えない状況です。

第一次安倍政権で安倍氏が辞任してからというもの、2012年末にその安倍氏が再登板するまで、日本はほぼ1年に1度総理が変わるという米国メディアに言わせれば回転ドア状態を続けてきた経緯があります。

その間、だれが総理になっても知名度は乏しく、それでドル円が大きく買われるといったことは1度もありませんでした。

今回、菅首相の事実上の辞任宣言となる総裁選出馬見送りでも、ドル円の下落はわずか20銭たらず。

長期政権だった安倍氏の突然の辞任による相場のドル円下押しに比べれば、ほとんど市場が興味をもっていない、アルゴリズムすら反応しない材料であることがわかります。

Next: 世界は「日本の政治」にまったく関心を持っていない

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