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ワークマンに異変アリ。株価1年で3割減、土屋CEO「しない経営」が成長持続のカギ、次の一手は?=栫井駿介

成長が止まる可能性も

もちろんリスクもありまして、多くの小売企業は店舗数を増やすことで成長するので、今1,000店なので店舗数を増やすこと自体は上限か近いと考えられます。

アウトドアの市場が大きくて、しかも今流行ってるということになると、巨大資本が入ってくる可能性があります。ユニクロとかイオンなどといったところが入ってきます。売上の規模が違うので規模の経済では勝てません。ここと真っ向勝負になったら負けてしまうというところはあります。

最後は、成長疲れです。

これまで社員が給料も上がってがんばってきました。これまでできなかったことをいろいろやってきた部分もあるのですが、ずっとそれを続けられるか、土屋さんも意欲が続くかというところも、もちろんあるのではないかと思います。

ここまでがんばらなくても、すでにこの盤石な基盤でやってる会社で、業績も良いですし、財務状況も何ら問題ない会社ですから、それに対してどこまで成長疲れがあるのか。前述のとおりむしろ「しない経営」でがんばらない会社ですから、プレッシャーをかけて短期で伸ばしていこうという会社ではありません。

したがって、今後しばらく成長が落ち着いて横ばいになる可能性は十分に考えられると思います。

株価はどう動く?

では、株価はどうなのかというところを見てみたいと思います。

この1年で3割下がっていると言いました。今、3割下がった時点で、PERは27倍です。しかし、これだけを見て判断してもいけません。PERというのは、これからの成長を見て考えないといけません。

過去のPERの推移を見ますと、最近、盛り上がってたというところから、一番高い時は80倍ぐらいありました。これはさすがに高すぎると思うので、もしそれまでに持っていったらこれぐらいの時にはもう売っておかなければなりません。

しかし、今は30倍弱ですから、だいぶ下がってきてきました。大体これぐらい成長する会社は、20倍から30倍というのは真っ当な位置だと思います。ブームになる前はそれぐらいの数値でした。

さて、PERだけで判断するとそうなるのですが、私が何をするのかというと、将来の業績をざっくり見通して、それに対してどのぐらいの株価が見通せそうかということを判断します。

5年後の想定です。

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