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もはや「大卒」に価値は無い。高学歴の失業者があふれる社会でどう勝負すべきか?=鈴木傾城

学歴ではなく、安く雇える人間を重視する時代

では、もう大卒という肩書きは無視してもいいのかと言えば、実はそうでもないのがこの世の皮肉でもある。実は、グローバル化が進めば進むほど、逆に大卒という肩書きは重要になっていく。

なぜなら、人材がグローバル化するほど人間の評価は学歴以外に見ることができなくなるからだ。グローバル化した社会から見ると、高卒は明らかにランクが落ちるのである。

しかし、どこの大学でもいいわけではない。すでにこの高度情報化社会の中では大学のランクなど検索で一瞬に出てくる。Fランク大学では「ああ、名前を書いただけで受かる大学か」とバレて、高卒と同じくらい不利になる。

確かに「教育」はその人の人生を救う。しかし、「学歴」はもう旧帝大やMARCH以外はほとんどが十把一絡げになっていく。

そうなると、いくら大学を出たとしても、結局は「労働者」でしかないということになる。企業が今の「労働者」に求めるのは「どれだけ低賃金・悪条件で働いてくれるのか?」ということである。

もっと分かりやすい言い方をすると、労働者は安く雇えるかどうかが採用の決め手となるのである。

企業側としては、ある程度きちんと働けるのであれば、賃金が安ければ安いほどいいと考える。いかに安く雇えるかが重視されるのだ。だから、外国人労働者でも何でも、コストが安ければ採用される時代になったのだ。

欧米が当初、移民を大量に流入させることを目指していたのは、別に人道的な意味があったわけでも何でもない。単に移民や難民を受け入れて、彼らに安く働いてもらうことを目指していたからである。

とにかく利益率を上げる。それが、弱肉強食の資本主義に生きる多国籍企業の最大の使命だ。利益率を上げるには、雇う人間を少なくし、さらに雇った人間の賃金は下げる。

そんな中で、「そこらへんの大学を卒業した」くらいで人生が乗り切れると思う方がどうかしている。名前が書けて入学金さえ払えば手に入る学歴は、今度はさらに価値を喪失していくだろう。

今後はあからさまに、ランクの低い大学卒の学歴は通用しなくなっていく。

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