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予想EPS上昇で高まる日経平均の上昇ポテンシャル〜「理論株価」最新分析(5/13)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

筆者プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

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日経平均株価、5/12大引け時点の理論株価は1万7025円に

決算発表を受け、5月は例年通り上昇する可能性が高い

5月に入り前3月期決算の発表が続いています。同時に発表される今期の業績予想は4月にかけて強まった悲観に満ちた前3月期の実績見込みを通り過ぎたことで上昇する可能性が高そうです。(これは例年5月によく見られる傾向です。)

これまで当欄で株式相場(日経平均)の動向は為替(米ドルレート)と業績(日経平均ベースの予想EPS)がカギを握るとしてきましたが、このところ為替が小康状態を保っていることから、当面は業績の動向が一段と注目されるところです。

前述のように、今期の業績予想が織り込まれるのに伴って日経平均ベースの予想EPSは上昇する可能性が高く、5月11日の予想EPSは前日の124円47銭から130円82銭へジャンプアップ、これによって理論株価は1万6672円から1万7185円へ押し上げられました。

一方、足元では日経平均は小動きが続いているため、理論株価とのマイナスのかい離が広がっていますが、これは取りも直さず業績アップに基づく日経平均の上昇ポテンシャルが高まっていることの現れと捉えることができます。今後の動きが注目されます。

<グラフと数表>
グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
グラフ2:「日経平均と変動範囲の上限・下限─拡大グラフ」
数表  :「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」

日経平均と理論株価の推移
2014年1月6日〜2016年5月11日

160513rironkabuka_1

日経平均と変動範囲の上限・下限─拡大グラフ
2015年8月3日〜2016年5月11日

160513rironkabuka_2

直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率
2016年5月2日〜2016年5月11日

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投資の視点』(2016年5月12日号)より

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