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失言製造機こと桜田元五輪相の「女は男に寛大に」演説が物議。「もはや失言ではなく本音?」相次ぐ自民議員らの問題発言が参院選に与える影響は?

「女性はもっと男性に寛大に」自民党の桜田義孝元五輪相による、少子化や未婚の問題を巡っての発言が大きな波紋を呼んでいる。

7月5日に千葉県のJR柏駅前で行われた街頭演説での発言録として、朝日新聞が伝えたもの。それによると、桜田氏は「ちょっと言いづらいことですが、男の人は結婚したがっているんですけど、女の人は、無理して結婚しなくていいという人が、最近増えちゃっているんですよね。嘆かわしいことですけどもね。女性も、もっともっと、男の人に寛大になっていただけたらありがたいなと思っている」と発言したという。

その後、桜田氏は「ちょっと問題発言かなと思うんですけども」とも語っていたようで、自らの発言が不適切なものと捉えられる可能性があるとの認識は、どうやらあった模様だ。

数々の失言が高じて大臣の座を追われた過去も

国家的な懸案事項としても捉えられている少子化等の問題だが、それを桜田氏はあたかも女性にのみ責任があるような発言をしたということで、SNS上では「これ以上どう寛大になれというのか」「今さら女性に責任押しつけるなど、どの口が」と非難する意見が殺到。さらに「これでこそ自民!」と、桜田氏に代表される旧弊な価値観を持つ自民党議員を揶揄する声もあがっている。

また、そのいっぽうで多いのが、あの桜田氏がまた失言を……といった、呆れ果てるような反応だ。

以前から「自分でパソコンを打つことはない」「USBはよく分からない」などと、失言の類が恐ろしく多く、「失言製造機」とも一部からは呼ばれる桜田氏だが、ここ近年では、2019年に競泳の池江璃花子選手が白血病と診断された際に「がっかりしている」と記者団に語ったと報じられ、大批判を浴びたことが記憶に新しいところ。

さらに同時期には、岩手県出身の同僚議員のパーティーに出席した際に、同議員のことを「復興以上に大事」と持ち上げるという、被災者の気持ちを傷つけるような発言もあり、当時務めていたオリンピック・パラリンピック担当大臣を事実上更迭されることに。まさに度重なる失言で、その身を滅ぼす格好となったのだ。

いっぽうで大臣在任時には、国会答弁での読み間違いや言い間違いも異様に多いと、野党側から指摘されることが度々あった桜田氏。

その際、見かねた同僚議員から「眼鏡を変えればどうか」と言われ、別の同僚議員とともに眼鏡を新調したと、当時報じられていたのだが、その一緒に眼鏡を買い替えた議員というのが、後に鶏卵汚職事件で捕まった吉川貴盛元農林水産相。さらに買い替えを勧めたのは、公職選挙法違反(買収)で夫婦ともども捕まった河井克行元議員だったという。

今から振り返ると、まさに「類は友を呼ぶ」といったようなエピソードなのだが、桜田氏自身は汚職の疑惑がないだけまだマシ……とはいえ、先の2021年に行われた衆院選においては、選挙区で立憲の新人に5万票を超える大差をつけられて落選する憂き目に。比例での復活は果たしたものの、すでに地元有権者からは「議員失格」の烙印を押されているも同然、といったところのようだ。

参院選で相次ぐ自民議員らによる失言

参院選が今週末に投票日を迎え、各党ともに応援演説などに力が入る時期だが、自民党からは今回の桜田氏だけでなく、各地で失言が相次いでいるといった状況。

参院選公示日の6月22日には、今回の選挙に比例区で立候補している井上義行氏から「同性愛とか、いろんなことでどんどんかわいそうだと言って」「家族ができないで、子どもたちは日本に引き継いでいけるんですか?」などと、性的マイノリティへの差別とも受け取れる発言が。

また今月3日には、山際大志郎経済再生相が街頭演説で「野党の人からくる話は政府は何一つ聞かない」と発言し、後に松野博一官房長官から注意を受ける事態に。さらに4日には麻生太郎副総裁が同様に街頭演説において、ロシアのウクライナ侵略に関し「弱い子がいじめられる。国も同じ」と語ったという。

このように失言が相次ぐ状況に関して、有権者の間では「驕り高ぶり」といった声を通り越し「もはや失言ではなく本音か」といった声もチラホラ。ここまで優位に選挙戦を進めていると伝えられている自民党だが、さすがにこれだけ問題発言が相次げば、今後何らかの影響が出てくることも大いに考えられそうな情勢だ。

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