fbpx

小池都知事の暴走「太陽光パネル設置義務化」を都議会議員が猛批判。上田令子議員に聞く問題点と撤廃させる方法=鈴木傾城

世論は反対も、反原発派を巻き込んで邁進

鈴木:早くからこの問題に着目していたのは姐さんだけでしたね。

上田:そうですね、今年2月の都議会第1回定例会では私だけが問題点を指摘していて、質問時には自民党から「何を馬鹿なことを言っているの」とヤジが飛ぶくらいだったんです。それが2022年5月、「上田さんだけが反対している」というのがウェブのニュースに載り、そのうちに夕刊フジ系や東スポ系などのメディアで記事となり、SNSで拡散されていきました。

そこで、私がTwitterで新築住宅太陽光パネル義務化についてアンケートを取ったところ、6万2,000人が参加してくれて、95.3%が反対という結果になりました。追いかけて夕刊フジもアンケートを実施されましたが、私の方が全然参加者が多かったですね。

鈴木:それで状況が変わったという感じですか?

上田:恐らく知事の方にも都民の声とか窓口にたくさん「やめろ、やめろ」と苦情が来て、それで強引に進めるのもマズいな、というのもあって、第二回定例会では、自公議員にも「説明不足」「拙速ではないか」という指摘され、小池都政としては「慎重に進める」ということでトーンダウンしたんですね。

しかしながら、言い出したものを世論に負けて引っ込めたくないというのもあって、東京都環境局が突然Q&Aサイトを開設し「大丈夫だ、安心だ。採算も合う」と世論をなだめすかしつつ進めているという状況でしょうか。本当は昨年末、遅くとも今年中に、条例改正して義務化を確定させる予定だったのが、来年4月という形になって、なるべく賛成多数になるように、神宮外苑樹木伐採問題では敵対している環境左派の人たちを何とか巻き込んで強引に進めようと躍起になっているところです。

鈴木:左派の人の方が積極的に太陽光パネル設置義務化に賛成しているということなのですね?

上田:そうです。反原発が自己目的化し、太陽光パネル設置義務化に積極的にやっています。彼らは核のゴミがと言いますし、もちろん核のゴミというのは大きな課題ですけども、じゃ太陽光パネルのゴミは無害なのかと言ったら、そうでもないわけです。私は現時点では電力については現実的なところを取らざるを得ないだろうと思っております。それこそ太陽が沈んでいる時は何も動きませんので、太陽パネルでは電気は追いつかないだろうし……。

どうすれば義務化を止められるのか?

鈴木:小池都知事が力を失くしつつあるなら、このまま放っておいていいのでしょうか?放っておけば自滅するんでしょうか?

上田:いえ、そうではありません。

コロナの緊急事態宣言以降、小池さんは異常なまでにテレビコマーシャルに出ていたわけですけど、計算すると総額12億円(2020年4月〜2021年3月、総額11億9,125万円)の広告費を使っていました。これは私が議会で質問したことによって明らかになったことで、それを指摘すると出なくなりました。そうやって監視をして、何もできないようにレームダックにしていくことが肝要です。

たった1人でも、いえ1人だからこそできるのです。大勢いても小池知事の腰巾着のような都民ファーストの会都議には逆立ちしてもできない芸当です。大勢いたって議場の「小池知事のオールイエス!」の起立要員。烏合の衆で、都民益には何ら貢献できないものです。

神宮外苑の再開発も最初はイケイケドンドンだったのに、私が不特定多数の都民国民へ実態状況を拡散・発信し、参院選前の新聞アンケートで7割もの反対が明らかとなり、審議会も止まるやいなや、小池知事は「なるべく切らないような方向に持っていくよう事業者は検討すべし」と言い出しました。これまでお手てつないで驀進していた事業者は、「え?裏切るの、お前?」という思いではないでしょうか。

反対を突きつけられたら知事は、突然良い人ぶって樹木を残すようなことを「ヨロシク」みたいな感じでやっているんですけれども、そういった矛盾のある行動が度々続いていくなかで、都民からも、業界団体、財界からも信用をなくし、どんどん力が削がれていくわけです。そうやって監視してレームダックにしていくというのが大事だと思います。

Next: 都知事としての素養が欠けている?上田議員がバッサリ

1 2 3 4 5
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー