分散投資が効かない二者択一相場
でも、今の「インフレ退治」相場の中で、「インフレ率低下か否か」の二者択一環境もあまり健全ではありません。
何故って、あらゆる資産価格が同時に上下するため、分散投資の効果が効き難くなってしまうからです。
資産毎の値動きがバラバラの方が、資産運用に書いてある「分散投資が大切」を実感出来ます(ご興味ある方は「相関係数」と相場について調べてみて下さい)。
相場全体を見たとき、最も耐性があるのは「バラバラ相場」。分散投資が効いて、おカネの逃げ道が得やすくなります。
反対に危ういのが「みんな一緒に上がるか下がるか」。相関係数ってやつで言うと、あらゆる資産同士の関係が+1か-1に限りなく近くなる状態です。
昨日の相場を改めて振り返ると、「金利低下→株高・米ドル安」でした。9月は総じて「金利上昇(懸念)→株安・米ドル高」です。
せっかくNYダウが760ドル上がっても、不健全なものは不健全と申し上げるしかなく、寂しさが残ります。
結局、Fedの利上げが終わるまで、こんな日々です。反対に、各資産の相関関係が「バラバラ」になったとき、新たな投資機会開始の合図と受け止めようかと思っています。
まとめ
・米ISM製造業指数鈍化などを受けて、株価は値幅を伴った上昇
・分散投資の観点からは、値動きがバラバラの方が良いのですけど
・「インフレか否か」の二者択一で動いている限り、不健全なままなのです
『徒然なる古今東西』(2022年10月4日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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