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老後“前期”と“後期”でお金の使い道は大違い。我慢しないシニアライフを送るための老後資金の正しい貯め方と使い方=牧野寿和

6.老後の生活には2つの時期がある

また、一概に老後の生活といっても、2つの時期に分けることができます。

まず、ひとりで自活した生活が可能といわれる75歳くらいので「健康寿命」の期間です。

それと、それ以降身体が衰える期間です。

前期の期間は、勤務のために時間が取られることなく、時間はあります。まだ、身体は現役を引継でいます。

したがって、自由に動けて、旅行などに出かけることができる分、家計の支出は現役より増えるかもしれません。

また、後期の期間は、体力の衰えとともに遠出の機会は少なくなるでしょう。また、いわゆる食が細るような状態になるかもしれません。

したがって、家計の支出は少なくなっていくでしょう。ただし、医療費や介護の費用が増える懸念はあります。

7.老後の時期でお金の使い方は違う

つまり、老後前期は、旅行や趣味娯楽費、人によっては相続税をねん出するために、お金を貯めることが必要になるかもしれません。

どのように貯めるかは、上記「4.現役中に慣れた貯蓄をする」に記載したように、現役の時代を思い出して、または引継いくことになります。ただし、年金が主な収入となり、収入が減った分を考慮しながら、貯めることになるでしょう

老後後期は、この時期にお金を貯める必要はありません。

いままでに貯めたお金を取り崩して使っていくことです。

ただ、単に取り崩していくと、貯蓄が減って心細くなるでしょう。

そのようにならないために、およそ男性81歳、女性87歳の平均寿命よりそれぞれ5歳くらい長生きをする。

また、夫婦の場合は、夫と妻が同級生の時は平均寿命の男女差6歳、つまり、妻が6年間一人で生活する。

といった想定をして、毎年の収入から家計の支出を差引き、貯蓄がいくら残るかシミュレーションして、お金は十分足りることを知り、安心して生活をおくることです。

Next: 老後後期に入る前に老後の家計をシミュレーションしておこう

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