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連続強盗の黒幕“ルフィ”をフィリピンメディアはどう報じたか。収容所・刑務所の汚職は日常茶飯事=栗原将

ここ数日、メディアで取り上げられている連続強盗グループの件ですが、入国管理当局の収容所があるフィリピンの現地メディアではどのように報道されているのでしょうか?フィリピンに約2年ほど海外移住した経験のある筆者が調べてみました。(『 海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記 海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記 』栗原将)

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収容されているフィリピンでは報道されていない?

ここ数日、メディアで取り上げられている連続強盗グループの件ですが、入国管理当局の収容所があるフィリピンの現地メディアではどのように報道されているのかを調べてみました。

なお、すべてのメディアではなく『Inquirer』など私が普段からチェックしているネットニュースに限られるのですが、取り上げられているのは確認できませんでした。

日本では、これだけ報道され、日本から取材班が派遣されている程なのに、“本国”ではニュースになっていないのです。

収容所・刑務所の「汚職」は当たり前すぎてニュースバリューなし

その理由として考えられることですが、フィリピンでは、収容所とか刑務所が汚職だらけなのは普通に知られているので、ニュースバリューがないということになります。

入管の収容所については、以前にも、同じような日本人の収容者が遠隔で特殊詐欺などの犯罪を指示していることが取り上げられていましたが、収容所の職員の立場から見れば、賄賂で大金をくれる「良いお得意さん」みたいなものなのでしょう。

一方、主に中国人による誘拐事件などの犯罪は、フィリピン国内の治安悪化に繋がっているということで、フィリピンのメディアによく取り上げられています。

フィリピン国民に実害がなければ報道されない

しかし、今回の“ルフィ”みたいに、日本での犯罪を指示はしているが、収容所内で生活している分には、一般のフィリピン国民に迷惑を掛けているわけではありません。

また、入管職員やさらに上層部(おそらくは上納金が支払われているはず。現場職員だけが美味しい思いをして許されることはないので…)にとっては、臨時収入をもたらしてくれる「お得意さん」ということになるのでしょう。

日本の報道を見る限り、フィリピン当局は「収容所内での携帯電話の使用は認めていない」とのことで、そうなると、収容所の職員に一定の処分は行われるかもしれません。

ここからは想像になりますが、あくまで、お茶を濁す程度で、今後も同じようにユルイ収容所であり続けることでしょう。

フィリピンには「麻薬犯罪」という、はるかに深刻な問題があるからです。

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image by:hyotographics / Shutterstock.com

海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記 海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記 』(2023年1月31日号)より
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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9年間のタイ、フィリピンでの海外移住生活から帰国し、北海道暮らしをはじめた50歳男子が、久々の日本生活から感じることや、海外生活のメリット・デメリット、そして、地方暮らしの実際について独自目線で語っていきます。

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