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銀行株を買い戻す動きに期待、低PBR銘柄は思惑的な動きも

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 28日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。27日の米国市場はNYダウが194ドル高だった。地銀ファースト・シチズンが経営破綻したシリコンバレー銀行のローンや預金買収で合意したとの報道で過度な金融不安が和らいだ。一方で、米長期金利の上昇を背景にハイテク株は売られ、ナスダックは下落。シカゴ日経225先物は大阪比55円高の27325円。円相場は1ドル131円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行することになりそうだ。米銀行株を買い戻す動きが強まったほか、欧州市場ではドイツ銀行が大幅に反発したこともあり、東京市場においてもメガバンクを中心に銀行株を買い戻す動きが強まりやすく、景気敏感株などへの広がりが期待されよう。また、米長期金利の上昇を受けて円相場が1ドル131円50銭台とやや円安に振れて推移していることもあり、輸出関連などへの買い戻しも意識されやすい。

 半面、足もとでリバウンド基調を見せていたハイテク株には、リバランスに伴う売りが優勢になることから、指数の重荷となる可能性はありそうだ。もっとも、銀行への買い戻しが強まることで他のセクターへ物色が広がる可能性もあることから、全体としてはセンチメント改善につながることになりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで一時27350円まで買われ、同水準に位置する25日線を捉えてきた。同線を上放れてくるようだと、ショートカバーを交えたロングは入りやすいと考えられる。日経平均の25日線は27598円に位置しているため、これをクリアしてくるようだと14日の下落で空けたマド(27455~27631円)埋めが意識され、13日の下落でのマド(27906~28118円)についても射程に入ってくるだろう。そのため、ショートは振りづらく、戻り待ちの売りに押される場面では押し目狙いのスタンスに向かわせよう。

 センチメント改善のなか、配当志向の物色が強まりやすいほか、足もとで低PBR企業による株価対策の動きも見られるなか、PRB1倍割れの銘柄へは思惑的な買いが入りやすいと考えられる。中小型株については、好調なIPOが継続するなかで需給状況は良好とみられ、流動性のある銘柄へは短期的ながらも値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。
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