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価格高騰で難易度あがる不動産投資…「小口化」商品は儲かるのか?プロが実物・REIT・不動産ファンドを徹底比較=姫野秀喜

必要資金

必要資金については、少ない順に、不動産ファンド、リート、株式(個別銘柄)、不動産投資となります。

不動産ファンドやリートは、数万円程度の小さな金額から始められることをウリにしていますので、当然といえば当然です。

最近は株式でもミニ株などありますが、様々な個別銘柄を買うとすればどうしても、50万円や100万円単位の資金が必要となってしまいます。

不動産投資は、最低でも物件価格の1割~3割程度の自己資金が必要となりますので、500万円や1,000万円程度の資金がないと投資をスタートできません。

この必要資金の高さが不動産投資のハードルの高さといえるでしょう。

もちろん、200~300万円で地方の築古戸建を買うなど小資金でも始められる手法はあるものの、それでも株式投資よりも絶対的な資金は必要となります。

期待される収益の大きさ

この期待される収益の大きさとは、投資を継続できれば「何年くらいでどれくらい儲かるのか」を記載したものになります。

一番収益が大きいのは株式(個別銘柄)でうまくテンバガーを買い続けられれば「10年で億単位」の収益を得ることができます。

ただし、あくまでテンバガーを買い続けることができればという前提条件付です。10年間、株式マーケットを見続け、銘柄を入れ替えながら、拡大する必要があります。

次に収益が大きいのは不動産投資です。

不動産投資は、融資の返済が終わる頃には「30年で億単位」の収益を得ることができます。これも、あくまで最初に絶対に値下がりしないエリアの物件を購入することが前提条件です。

ただ、株式と異なるのは不動産の場合、きちんと見極められれば、その後は家賃収入を得ながら借金を返済するだけで、30年後には億単位になるということが確定していることです。

ここが、株式より不動産投資の方が楽な点であり、難しい点でもあります。

というのも、不動産は株式に比べて途中での撤退がとても難しいからです。自己資金で投資をしている株式の場合、誤った銘柄を購入しても損切りすることで撤退できます。そして、それほど大きな損失を受けずに撤退できれば、すぐに別の銘柄に再投資が可能です。しかし、融資を用いる不動産投資の場合は、借金が残ってしまい売却できないため、損失が拡大し続けるのに損切りできないという事態に陥りやすいからです。

不動産投資は簡単に撤退できないため「とりあえずやってみながら考える人」には不向きの投資です。買ってしまったらお終いなので、買う前にしっかりと見極めることが重要なのです。

リートについては株式投資と近いものの、過去の投資実績を見ているとあまりテンバガーがなくせいぜい投資金額の2倍程度というのが多いようです。

なお、不動産ファンドについては、そもそも投資金額が小さく、せいぜいお小遣い程度にしかならないため、資産形成の手段としては使い物にならない感じです。

Next: 不動産ファンドは体験型アミューズメント?優良案件を掴める可能性は…

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