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アフターコロナで復活の兆し「JR4社」株、どれが買い?東・西・東海・九州の特徴と将来性を分析=佐々木悠

今回はコロナ前の状態に戻りつつある、JR4社の特徴を分析します。実は各社で違った特徴を持っています。その特徴を理解し、投資チャンスを考えてみましょう。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)

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プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。

株価は未だ回復していない

JR4社の2019年年初から2023年5月現在の株価の推移を見てみましょう。

青:東 ピンク:西 緑:東海 黄:九州

unknown-1.png出典:Yahoo!ファイナンス

コロナ前はJR西(赤)の株価が好調でしたが、コロナ以降は同じような動きをしています。現在はJR東海(緑)の回復がやや遅れている事が分かります。

「同じようなビジネスだし、株価も似た動きになるよね」「じゃあ、割安なJR東海が最も投資チャンスがあるのではないか?」と思うかもしれません。

いえいえ、各社が掲げている今後の事業計画事業の現状に注目すると今後の期待値に差がでます。ここからは各社についてもっと詳しく特徴をみていきましょう。

JR東は不動産ビジネスに期待できる

まずは関東、東北、甲信越地方を拠点とするJR東日本です。セグメント別売上構成比を見てみると、主力の運輸業に加えて不動産事業や流通事業(エキナカコンビニなど)でも売上を出している事が分かります。

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出典:銘柄スカウター

しかし、運輸事業のセグメント利益はマイナスとなっています。

JR東日本はSuicaの未使用残高やデポジット(預かり金)を収益計上するなど工夫をしていますが、顧客減のダメージが大きいのです。

一方で不動産事業はコロナ前の2019年3月期と比べて36%利益が増えています。23年3月期は利益の79%を不動産・ホテル事業が稼ぐ、言わば大黒柱になっています。

JR東が掲げているビジネスモデルは回転型ビジネスモデルです。一言で言えば不動産ファンド(リート)を活用して利益を創出し、その利益をその他事業へ再投資する、という事です。

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出典:JR東日本ニュース

この事業計画において、 JR東は東京都心部の駅近くの不動産を持っていることが強みとなると考えます。JR東の今後の成長ポイントは不動産事業が大きなポイントになりそうです。

Next: コロナ前から窮地だった?西と東海の特徴は

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