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「持ち家vs賃貸」の身も蓋もない結論、“人それぞれ”を踏まえてどう選ぶか。選択にはタイムリミットも=午堂登紀雄

持ち家のメリット

上物の価値は35年後にはほぼゼロになりますが、最後には土地が残りますから、大都市近郊なら数千万円で売れます。

マンションの場合は便利な場所なら価値はそこそこ維持されます。わが家も周辺相場を見てみたら、今なら土地は4,500万円ほどで売れそうです。

土地は自分のものですから、建て直しても取り壊して更地で売っても相続してもいいなど自由にできます。

ほかに持ち家、特に戸建てのメリットは、
・子どもたちがドタバタうるさくしても近隣が気にならない
・エレベーター待ちがない
という点でしょうか。

最近は次男がリビングで縄跳びをしていますが、木造アパート暮らしだと「ダメっ!」と叱らないといけないですから、戸建ては快適です。

あと私はエレベーターを待つのが苦手で、他人なんだけど同じマンションに暮らしているという微妙な関係の人たちと同じ空間という空気も苦手です。なので私はこれまでタワマンは避けていました。

私が個人的に感じている戸建ての魅力は、車を持てるという点です。特に小さな子どもがいると、車があると本当に便利です。

敷地内に駐車場を確保すれば駐車場代がかかりませんから(厳密にはその広さの分の固定資産税を払っているわけですが)、車の保有コストが大きく下がる。

マンションでも郊外に行けば駐車場が最初から1台分ついている物件もありますし、駐車場代がかかっても安い。

都心だと駐車場代が高く、渋滞が多かったりコインパーキングがどこも満車でウロウロすることもある。先週末も足立区の動植物園に車で行きましたが、空いているコインパーキングを探して周辺を何度もグルグル回りました(同じように、家族連れっぽいミニバンがたくさんグルグルしてました)。

なので都心に住んでいる会社員が車を持つのは非合理的ですが(それもカーシェアで貸し出すこともできるけれども)、郊外の戸建てなら問題ない。

さらにオール電化にして太陽光発電と電気自動車を導入すれば、電気代がほぼゼロ!昼間は自宅で使用+電気自動車への充電をして残りは売電、夜は電気自動車から給電する。これで公共料金は上下水道のみ。ウチも将来、FITが終わる13年後にはこうしたいと考えています。

賃貸併用住宅という選択肢も

そして、持ち家のリスクの多くを解決してくれるのがやはり賃貸併用住宅です。

私の場合は居住床面積より賃貸部分の方が大きいので住宅ローンは使えず住宅ローン減税もありませんが、返済額をすべて家賃収入で賄えているので住居費はゼロ。それどころか毎月プラスなので、固定資産税や火災保険の分もカバーできています。

家賃がゼロとかローン返済額がゼロとかインパクトは大きく、普通の家庭でもお金がザクザク貯まると思います。

そしてローンを完済する28年後、つまり私が80歳になったとき、賃貸部分の収入がまるまる入ってきます。

むろん古い物件となるため家賃は下がりますが、それでも1部屋5万円程度では貸せるでしょう。ということは月30万円になる。

ただし、売りにくい(賃貸併用を理解する買い手は少ないため)ので、売却とか建て替えとかではなく、リフォームしながら延命させていくことになると思います。

Next: 選択にはタイムリミットがある。生活に合わせてベストな住まいを

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