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トヨタ、不正のダイハツを見限りスズキに急接近?「別会社になるくらいの抜本的改革」の真意=澤田聖陽

トヨタはご存じのとおり、高収益体質を誇っており、2024年3月第2四半期決算では営業収益21兆9,816億円で営業利益2兆5,592億円と半期で過去最高利益となっている。

また2024年3月期の営業利益も当初の3兆円から4.5兆円に引き上げている。

高収益体質を支えているのは、徹底的に無駄を省く「トヨタ生産方式」と呼ばれる生産方式である。

トヨタグループ内で短納期を実現しなければいけないという強迫観念が現場の不正を産み、過度なコスト削減が安全性能担当部署の人員削減などに繋がり、安全性を軽視する風土を産んだのではないだろうか?

第三者委員会でも「認証試験を軽視していたと言わざるを得ない」と指摘している。

おそらくトヨタは原理主義過ぎたのだろう思う。それがトヨタの強さであり、高収益体質を支えていたのは事実だが、歪みを産みグループ各社で不正が発生した。

今回のダイハツの不正は全車種に及ぶほどの大きなものであり、ユーザーやサプライヤーなど大きな影響が発生する。

トヨタとしては、グループ内ガバナンスを大きく見直さなければいけない契機となることは間違いない。

小型車開発でトヨタはスズキと急接近する?

ダイハツの2023年3月期の単体業績は売上高1兆4,930億円、当期純利益770億円となっている。

小型車のライバルであるスズキの四輪事業の2023年3月期は売上高4兆1,622億円、営業利益(事業利益)2,791億円なので、同社とはかなり差があると言わざるを得ない。

トヨタはスズキとも資本業務提携しており、スズキの5%弱の株を保有している。

またスズキの鈴木修相談役とトヨタの豊田章夫会長はかなり仲が良いことで知られている。

筆者はトヨタがダイハツの不祥事で、スズキと急接近して、もう一段踏み込んだ資本提携をするのではないかと予想している。

Next: トヨタの資金力なら可能?スズキをグループ傘下に入れるシナリオも

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