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ドトール株主総会レポート~思わぬ質問と社長の返しで会場からは笑いも=平林亮子

新しい株主優待

ドトール・日レスといえば、株主優待を楽しみにしている株主も多いと思いますが、今年から、ドトールバリューカード(一定のポイント付き)に変更になりました。私の手元には、1000ポイント(1000円分)を付与されたバリューカードが届きました。保有株式数によって付与されるポイントが変わります。

ドトールバリューカードは、ドトールで使うことのできるプリペイドカード。チャージ時、商品購入時(利用時)ともにポイントがつくので、ドトールをよく利用するのであれば、本当にお得です。バリューカード会員の登録をすれば年間の購入額に応じて、チャージ時のポイント付与率が変わります。最大10%のポイントが付くのはすごいですね。

この点、株主から「毎年、1枚、バリューカードが送られてくるということですか?私はもう持っているし、何枚も持っていてもしょうがないのですが」との質問が。

私は株主優待でもらえるから、と、バリューカードを今まで作らなかったのですが、もう持っている人にしてみれば、ポイントは欲しいけれどカードは必要ないですよね。

社長からの回答は、「毎年、1枚、送付する予定です。ぜひ、周囲の人にプレゼントしてあげてください!」とのことでした。

余談ですが、サンマルクカフェを運営しているサンマルクホールディングスの株主優待は、20%オフカードです。もともと、コーヒー一杯200円ほどでいただけるサンマルクで20%オフになるのですから、本当に安くて便利なカードです。

そうそう、ドトールのバリューカードについては、枚数限定のブラックカードなるものがあるらしく、以前から利用頻度の高かったドトールのヘビーユーザーはブラックカードを入手できたようです。

この点、「私はブラックカードを入手できたはず(入手する権利があるヘビーユーザー)なのに入手できなかった。今、ネットオークションで高値で売買されている」と訴えていた株主がいました。

ドトールバリューカードのブラックカードについて、インターネットで調べてみるとどうやら、当初からポイント付与率が10%で、年間購入額にかかわらず、ずっと10%が続くという特別なカードのようです。

ドトールバリューカードもクレジットカードも、特別なのは「ブラック」なのですね。

大株主に注目!

ドトール・日レスは、その名の通り「ドトール」と「日レス」がグループになった企業。そのため、ドトールの創業者と日レスの創業者が、大株主として名前を連ねています。

一番の大株主は、昨年同様、大林豁史 (おおばやしひろふみ)氏。日レスの創業者です。大林氏は「最強の外食チェーン」の異名を持つ日本レストランシステムを創業して育てた方。大林氏は、東大卒で証券会社出身。勝手な解釈ですが、シェフというより経営者なのでしょう。徹底したレシピの管理など、コストや品質を一定に保つ仕組みを作り上げた方のようです。

二番目の株主も昨年と変わらず、株式会社マダム・ヒロ。これは、大林氏の奥様の企業のようです。そして、ここまでで、株の20%超を保有している状態。

三番目の株主は、昨年はドトールの創業者、鳥羽博通(とりばひろみち)氏でしたが、今年は、株式会社バードフェザーリンク。バードは鳥、フェザーは羽毛ですから、鳥羽氏の関連の会社でしょう。

昨年3位の鳥羽博通氏は5位に。鳥羽博通氏の株数が減り、その分、バードフェザーリンクの株式数が増えていますから、この二者間で売買があったのでしょう。相続対策かもしれません。

そのほかに、日本たばこ産業、山内実氏、鳥羽豊氏(ドトールの創業者、鳥羽博通氏の長男)が名を連ねていて、安定株主に支えられた企業と言えそうです。

Next: ドトール・日レス業績分析~営業利益、経常利益ベースでの増収減益をどう見るか

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