チケット販売サイト「ローチケ」が提供する「ローチケ電子チケットアプリ」が、いわゆる“チケット不正”対策として実施した仕様変更が、一部の利用者から猛批判を受ける展開となっているようだ。
ローチケのサイトに掲載された「お知らせ」によれば、当電子チケットアプリ内で電子チケットを表示(ダウンロード)させた後に、スマホの「機種変更」あるいは「アプリの再インストール」をした場合に、「チケットの再表示」ができなくなるようになったということ。
4月3日(水)の昼頃に実施されたというこの仕様変更なのだが、これに対しSNS上では「みんな気をつけた方が良いです」「絶対に問題が起きる」「さすがにこれは消費者庁案件にならんか」などと、批判的な反応が噴出する事態となっているというのだ。
ローチケの電子、今回のアプデが結構重要な内容なのでみんな気をつけた方が良いです
チケットダウンロード後の機種変とか再インストールするとチケット消えるらしいスマホ壊れたらまじでしぬ pic.twitter.com/En7cZ85RlV— とっとこちったろう (@chitaro8888) April 3, 2024
ローチケの仕様ほんとにやばすぎるし絶対に問題が起きる。転売対策とか色々あるのは分かるけどこれはやばすぎる。マジで詐欺に近いよほんとに。
チケット表示させたスマホぶっ壊れたらチケット飛ぶとかありえないこと言ってるの分かってんのか?
こいつら機械は絶対壊れない物だと思ってんのか? pic.twitter.com/RpjOOWg8hz— らぶたん® (@Lovetan_Bass) April 3, 2024
ローチケくん、さすがにこれは消費者庁案件にならんか…??
スマホ壊れたりインストールしなおしたりしたら、チケットお金帰ってこないけどそのライブも舞台もいかせないよ!
ってこと???
無理があると思うよ…??
購入した権利はそこで消えていいものではないでしょ…??? pic.twitter.com/hU8lbj5zcr— まなみん (@manamin_nj) April 3, 2024
問い合わせに対するレスポンスが遅いとの声が
人気のアーティストのライブやスポーツイベントなどのチケットを巡っては、いわゆる転売ヤーが暗躍し定価をゆうに上回る高価で取引されるといった問題にくわえ、最近ではSNSや転売仲介サイトを通じて、転売チケットを購入しようと支払いをしたところ、相手との連絡が途切れてしまった……といった詐欺事件も多く発生しており、国民生活センター等も折に触れて注意喚起を行っているところ。
チケット販売サイト側としては、そういったチケット不正が横行する状況は看過できるものではなく、ローチケとしてもその撲滅のために今回のような仕様変更を実施したといったところだが、とはいえ対策強化に注力するばかりに、ごく普通に販売サイトを利用しているユーザーに不便を強いる格好となっているということで、今回不満の声があがっているといった状況のようだ。
いっぽうで今回の件では、いわゆる電子チケット表示後にスマホが壊れて機種変更したり、あるいは誤ってアプリの再インストールを行ってしまったら最後、否応なくチケットが消え去り復元できなくなる……といった極端な伝わり方も一部ではなされているようだが、実際のところはローチケのカスタマーセンターに連絡をすれば、ユーザーの状況を個別に聞いたうえで再表示の設定を行う、といったアナウンスもされているよう。
これから推測するに、どうやら再表示に関してはローチケ側が半ば“人力”で行うといったことのようだが、例えば同じチケット販売サイトのなかでも「イープラス」では、チケット購入後に機種変更した際に、ユーザー側の操作のみでチケットの移行ができるとのこと。それと比べると、ローチケは面倒なのもそうだが、何よりも問い合わせたところで再表示される保証はないという点も、ユーザーにとっては心配が募るところ。
e+の機種変更時のチケット移行手順はこれで、ちゃんと公開されてる。
ローチケはユーザ側の手続きで移行出来ない。https://t.co/dr8boegdIr— Ossan (@ossan) April 4, 2024
さらにローチケといえば、何らかの問い合わせをした際のレスポンスがとにかく遅いというのが、これまで何度も利用してきたユーザーの間では共通認識となっている模様。それ故に、例えば公演直前のタイミングなどに再表示の連絡を行った場合に、きちんと迅速に対応してくれるのだろうか……といった不安が広がっているようなのだ。
でもローチケってめちゃくちゃ対応遅いって有名から早めに問い合わせした方がいいかも!
— ヤヨ (@rf_1023_1994) April 4, 2024
ローチケくん『カスタマーセンターに問い合わせて事情聞いたら再表示するよ』ってことだけど返信激おそだから問い合わせてる間に公演終わりそう。本当になんであんな遅いの?
— キクラゲ@次回5月 (@y_ism_08) April 4, 2024
転売防止の為の手段なのはわかるよ?
でもさ、今まで返答が遅いローチケに「お客様の状況をお伺いさせていただきました後、再表示設定をさせていただきます」って信用性ないのよ…。LIVE当日に壊れた時は?
頑張って新しい端末用意して行った時に、数時間で対応してくれるの?
そういうことよ— えみ★4 (@emuie) April 4, 2024
ローチケに噛みついているのは転売ヤー?
このように、ローチケに対する批判の声ばかりが目立つといったSNS上なのだが、そもそもこういった仕様に変更されてしまったのは、転売ヤーをはじめとしたチケット不正に手を染める人間が後を絶たないがため。
にもかかわらず、ローチケばかりが叩かれる状況は不自然、といった見方もあるようで、なかには今回の件で噛みついているのは、他ならぬ転売ヤーやそういった向きからチケットを買っている層なのでは……といった憶測も、一部では広がっているようだ。
ローソンチケットに文句言うんじゃなくて、転売ヤーに文句言えよ。矛先いつも間違えてるだろ。
— 愛美咲 (@shymi_z) April 4, 2024
ローチケは損失無いだろうけど、法律に則って転売を撲滅したいと思ってくれてる気概は感じるけどな ぎゃあぎゃあ言ってる人って結局「こうなったら困る人達」だよね… https://t.co/vYRaatB1wv
— アミノ酸さん (@mido27abe) April 4, 2024
ローチケの件で騒いでんのはみんな転売ヤーだろ
— 焼き鳥76号 (@nanet_76) April 4, 2024
ただ、その反面でローチケといえば、2015年に山下達郎さんの公演において、本来販売可能な座席数の2倍のチケットを売ってしまうという、過去の“やらかし”が今もなお語られるなど、先述したカスタマー対応の鈍さも含め、数あるチケット販売サービスのなかでも信用度は一段落ちるといったイメージが、とくにこの手のサービスのヘビーユーザーの間では色濃くあるよう。
ローチケがやらかすたびにこれ再放送してる
山下達郎さんでさえローチケから手を引いたんやぞ
ローチケを使うな https://t.co/P4NTVYoWpo— もえてん (@_a030) April 4, 2024
数あるライブやイベントのなかには、チケットの取り扱いが“ローチケ限定”といったものも存在し、それだけに下手をすると今回の仕様変更の“弊害”が、我が身にも降りかかる可能性も無きにしも非ず……ということで、そんな多くの人々が抱く危機感が、批判噴出といった形に繋がっている状況のようだ。
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