fbpx

ローチケ「機種変でチケット削除」の仕様変更に批判殺到。「対応が遅い」「山下達郎公演でのやらかし」等かねてからの信用度の低さゆえに広がる懸念

チケット販売サイト「ローチケ」が提供する「ローチケ電子チケットアプリ」が、いわゆる“チケット不正”対策として実施した仕様変更が、一部の利用者から猛批判を受ける展開となっているようだ。

ローチケのサイトに掲載された「お知らせ」によれば、当電子チケットアプリ内で電子チケットを表示(ダウンロード)させた後に、スマホの「機種変更」あるいは「アプリの再インストール」をした場合に、「チケットの再表示」ができなくなるようになったということ。

4月3日(水)の昼頃に実施されたというこの仕様変更なのだが、これに対しSNS上では「みんな気をつけた方が良いです」「絶対に問題が起きる」「さすがにこれは消費者庁案件にならんか」などと、批判的な反応が噴出する事態となっているというのだ。

問い合わせに対するレスポンスが遅いとの声が

人気のアーティストのライブやスポーツイベントなどのチケットを巡っては、いわゆる転売ヤーが暗躍し定価をゆうに上回る高価で取引されるといった問題にくわえ、最近ではSNSや転売仲介サイトを通じて、転売チケットを購入しようと支払いをしたところ、相手との連絡が途切れてしまった……といった詐欺事件も多く発生しており、国民生活センター等も折に触れて注意喚起を行っているところ。

チケット販売サイト側としては、そういったチケット不正が横行する状況は看過できるものではなく、ローチケとしてもその撲滅のために今回のような仕様変更を実施したといったところだが、とはいえ対策強化に注力するばかりに、ごく普通に販売サイトを利用しているユーザーに不便を強いる格好となっているということで、今回不満の声があがっているといった状況のようだ。

いっぽうで今回の件では、いわゆる電子チケット表示後にスマホが壊れて機種変更したり、あるいは誤ってアプリの再インストールを行ってしまったら最後、否応なくチケットが消え去り復元できなくなる……といった極端な伝わり方も一部ではなされているようだが、実際のところはローチケのカスタマーセンターに連絡をすれば、ユーザーの状況を個別に聞いたうえで再表示の設定を行う、といったアナウンスもされているよう。

これから推測するに、どうやら再表示に関してはローチケ側が半ば“人力”で行うといったことのようだが、例えば同じチケット販売サイトのなかでも「イープラス」では、チケット購入後に機種変更した際に、ユーザー側の操作のみでチケットの移行ができるとのこと。それと比べると、ローチケは面倒なのもそうだが、何よりも問い合わせたところで再表示される保証はないという点も、ユーザーにとっては心配が募るところ。

さらにローチケといえば、何らかの問い合わせをした際のレスポンスがとにかく遅いというのが、これまで何度も利用してきたユーザーの間では共通認識となっている模様。それ故に、例えば公演直前のタイミングなどに再表示の連絡を行った場合に、きちんと迅速に対応してくれるのだろうか……といった不安が広がっているようなのだ。

ローチケに噛みついているのは転売ヤー?

このように、ローチケに対する批判の声ばかりが目立つといったSNS上なのだが、そもそもこういった仕様に変更されてしまったのは、転売ヤーをはじめとしたチケット不正に手を染める人間が後を絶たないがため。

にもかかわらず、ローチケばかりが叩かれる状況は不自然、といった見方もあるようで、なかには今回の件で噛みついているのは、他ならぬ転売ヤーやそういった向きからチケットを買っている層なのでは……といった憶測も、一部では広がっているようだ。

ただ、その反面でローチケといえば、2015年に山下達郎さんの公演において、本来販売可能な座席数の2倍のチケットを売ってしまうという、過去の“やらかし”が今もなお語られるなど、先述したカスタマー対応の鈍さも含め、数あるチケット販売サービスのなかでも信用度は一段落ちるといったイメージが、とくにこの手のサービスのヘビーユーザーの間では色濃くあるよう。

数あるライブやイベントのなかには、チケットの取り扱いが“ローチケ限定”といったものも存在し、それだけに下手をすると今回の仕様変更の“弊害”が、我が身にも降りかかる可能性も無きにしも非ず……ということで、そんな多くの人々が抱く危機感が、批判噴出といった形に繋がっている状況のようだ。

Next: 「今までローチケに酷いシステムを利用させられてた鬱憤が…」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー