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鹿児島メガソーラー火災「放水が危険」で消火活動が難航。維新系奈良県知事による“ゴリ押し”構想など各地で進む建設計画への逆風が強まる展開に?

先月、鹿児島県伊佐市のメガソーラーにおいて発生した火災において、思わぬ理由で消火活動が停滞したことが判明し、SNS上でその危険性が改めて取沙汰されているようだ。

報道によれば、火災が発生したのは3月27日のこと。夕方ごろに「白煙が見える」と119番通報があり、隊員が屋外で排煙機材の設置準備をしていたところ、倉庫内部で爆発が発生し、隊員4人が負傷したとのこと。

倉庫内にはリチウムイオン電池を使った蓄電装置が5基あったといい、放水すると感電や爆発の恐れがあるため、自然鎮火を待つしかなかったということで、鎮火は通報から20時間以上が経過した翌日の午後になったという。

現場の実況見分は未だ行われず

設置数を増やすために国が手厚い補助を出していることもあり、ここ数年で日本の各地で激増している太陽光発電施設。

なかでも出力が1MWの大規模施設はメガソーラーと呼ばれ、建物が建てられないような傾斜地なども有効利用できるうえに、他の発電方法と比較して環境に優しく安全性も高いといったメリットがあるとされるが、その反面で景観が悪化したり日照の妨げになる、またがけ崩れの危険性が増すなどといったデメリットが指摘されており、その普及に関しては賛否両論が飛び交っているといったところである。

そんななかで、取沙汰される格好となったメガソーラー火災だが、今回は太陽光パネルが燃えたわけではなく、メガソーラーの蓄電設備が燃えたということで、そういった面で非常に珍しいケースだといい、国内初事例ではないかとの声もあるよう。

そのため、現場の実況見分は未だ行われていないようで、予定では今月9日から地元警察、消防や同発電所の所有企業関係者にくわえ、消防庁の研究機関「消防研究センター」も参加して、数日間念入りに行われるとのことだ。

太陽光発電システムの火災といえば、数年前に太陽光パネルが火災になってしまうと「どうやら水では消火できない」といった噂話が、SNS上などでかなり流布。ただ一部メディアがファクトチェックを行った結果、感電に注意をしなければならないものの、他の火災と同様に放水で消火できることが判明し、騒ぎが沈静化するといった一幕もあった。

しかしながら、パネルではなく蓄電設備が燃えた場合には、やはり水での消火は危険で、自然鎮火を待つしかないことが今回明らかになったことで、SNS上では「日本国中で起きる危険性が」「これでもまだ増やすつもり?」などと、メガソーラーを含めた太陽光発電全般の危険性を煽る声が、改めて高まっているといった状況のようだ。

維新系奈良県知事がメガソーラーに固執する理由とは

最近のメガソーラーを巡る話題といえば、国立公園に指定されている釧路湿原阿蘇地域といったエリアにも、欧米やアジアの海外資本も含めた再エネ業者が続々と建設を進めているようで、景観の悪化もさることながら、自然や希少動植物への悪しき影響も不安視される事態になっているとのこと。

そんな様々なメガソーラー建設の動きに対し、各地では地元住民が否を唱える声が多かれ少なかれあがっているといった状況なのだが、なかでも最近特に耳目を集めているのが、奈良県知事が表明したというメガソーラー計画を巡る騒動である。

なんでも、同県五條市のゴルフ場跡地には、前知事時代に南海トラフ地震などの発生に備えるための、輸送機用の滑走路や備蓄庫を備えた「大規模広域防災拠点」を建設する予定だったというのだが、日本維新の会が公認する現知事が就任したことで計画が白紙となり、代わりに25ヘクタールもの巨大なメガソーラーを整備するとしたのだ。

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防災拠点ができると思い土地を売った地主も含め、地元は唐突なメガソーラー計画プランに大いに憤っているようだが、対する現知事も「構想は変えない」とあくまでメガソーラー構想を曲げない姿勢だということ。

SNS上では、知事がここまでメガソーラー構想に固執するのは、彼を公認する日本維新の会が、日本国内でメガソーラー事業を手広く手掛ける中国企業「上海電力」と蜜月な関係なゆえ……とのが流布するなど、揉めに揉めているといった状況のようなのだ。

このように様々な思惑でもって、否応なく進んでいる印象もある全国各地におけるメガソーラー乱立の動きなのだが、今回のようなその安全性が大いに揺らぐといった出来事が起きることで、それに反対する声も今後より増していきそうな情勢である。

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