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メディアS Research Memo(8):投資有価証券売却で経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益を上方修正(3)

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■今後の見通し

3. 今後の展望
既存の「コーポレートDX」と「ライフスタイルDX」を基盤にしつつ、新たな投資領域として「画像解析・AI」「ブレインテック・DTx」「ベンチャーインキュベーション」のほか、「次世代技術開拓」への投資も加速している。具体的には、「コーポレートDX」での安定した利益と技術基盤を維持しつつ、「ライフスタイルDX」では法人向けサービスや収益性の高い自社製品「マイクラス」の販売拡大を狙うとともに、生徒情報のデータベース化による新サービス開発を計画している。「画像解析・AI」の分野では応用研究を推進するほか、「ブレインテック・DTx」ではデジタルヘルスケア分野におけるリーダーシップを確立し、非医療分野への投資拡大を図る。「ベンチャーインキュベーション」においては、スタートアップやベンチャー企業への投資を通じたキャピタルゲインの確保に加え、上場企業に対しても積極的に投資し、DX支援により価値向上を図る戦略だ。次世代技術の発展に寄与するため、既存のベンチャー投資先を中心に大規模な投資を行う予定である。

2024年4月、日本リビング保証<7320>と株式交換による経営統合に関する基本合意書を締結した。これまで両社はシステム開発委託・受託関係を通じて、社内業務システムやデジタルサービスを共同で開発するなどビジネスパートナーシップを強化してきたが、その中で、相互補完性の高い両社の機能をより高いレベルで融合することで、新たな企業価値を創出すべく経営統合に関する基本合意に至ったものである。

経営統合により、日本リビング保証が有する保証・金融・BPOといった機能と、メディアシーク<4824>が得意とするSI(システムインテグレーション)受託やデジタルコンテンツ開発の機能が加わることで、今後より幅広い顧客企業のビジネスを拡大・拡張(Expand)するビジネスパートナーとしての価値提供を目指していく。

また、両社の経営統合により、東証プライム市場の新規上場に関する形式要件においても、純資産要件などが充足することから、早期での東証プライム市場へのステップアップを目指している。 なお、「マイクラス」や「アイコニット」等のメディアシークの既存ビジネスは統合後も変わらず展開し、ブレインテック等の新規ビジネスについても引き続き積極的に研究・開発に取り組み、早期の収益化を目指していく。

4. サステナビリティへの取り組み
2023年6月、同社はサステナビリティへの取り組みとして、TCFD提言への賛同を表明し、TCFDコンソーシアムへ加入した。「環境」「社会」「ガバナンス」の観点で持続可能な社会を実現すべく活動を行う一方で、引き続き高品質・革新的なサービスを提供し、さまざまな社会課題の解決に貢献していく。

「環境」においては、持続可能な社会の実現に貢献し企業価値を向上させるため、TCFD提言に基づいた情報開示を行うとともに全社経営方針を策定していく。「社会」においては、従業員の健康と安全確保のため、労働安全衛生の維持・促進に取り組む。「ガバナンス」では、コーポレート・ガバナンス強化に向けコンプライアンス委員会を設置し、経営チェック機能の強化に努めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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