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自らポテトを揚げるトランプ氏にコンビニ弁当を侘しげに食べる裏金議員。選挙時だけ庶民派気取りの政治家に「それで有権者騙せるの?」と呆れる声

米大統領選の共和党候補であるトランプ前大統領が、いわゆる“庶民派アピール”のため、ペンシルベニア州フィラデルフィア近郊のマクドナルド店舗でポテトを自ら調理してみせたと報じられたことが、大きな話題となっているようだ。

報道によれば、トランプ氏はエプロンを着用し、従業員の指示に従ってポテトを揚げたとのこと。ドライブスルーの窓口では「すべて私のおごりだ」と言いながら、笑顔で商品を手渡したという。

民主党候補のハリス副大統領が、学生時代にマクドナルドでアルバイトした経験を語っていたことから、それへの対抗との見方もあるこのパフォーマンス。ちなみに米CNNによれば、このランプ前大統領のパフォーマンスに、店舗側は臨時休業で対応したということだ。

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ハリス氏のマクドナルド“バイト”話に反発か

バイデン氏の出馬断念を受けて、今年7月下旬に急遽民主党候補として浮上する格好となったハリス副大統領だが、このわずかな期間で急速に支持を拡大。11月5日の投開票日に向けて終盤戦を迎えている大統領選だが、このハリス副大統領とトランプ前大統領との争いは、かなり拮抗しているといった状況のようである。

そんなハリス氏サイドがかねてからアピールしていたのが、学生時代のマクドナルドにおけるアルバイト経験。中流階級の家庭でシングルマザーに育てられたハリス氏は、学費を稼ぐために夏休みの期間中、マクドナルドでフライドポテトを揚げていたのだというのだ。

マクドナルドといえば、アメリカ人の8人にひとりは働いた経験があるとのデータもあるということで、そういった意味でも多くの有権者にハリス氏への親近感を抱かせたいっぽうで、低賃金の肉体労働とのイメージも根強い同チェーンへの勤務経験をアピールすることで、まさに“富裕層代表”といったトランプ氏との対比にも成功することとなった。

しかし、それに対してトランプ陣営は、半ば美談のようにも語られているハリス氏のマクドナルドでのアルバイト歴に関して、裏付ける証拠がないとして「真っ赤なウソ」だと主張しているとのこと。

今回のトランプ氏によるポテトを自ら揚げるパフォーマンスも、自身の“庶民派アピール”もさることながら、ハリス氏のこの“疑惑”を大いにクローズアップさせたいといった狙いがあったようで、現に今回トランプ氏は、マクドナルドのドライブスルーの窓口で「私は今、カマラよりも15分長く働いた。彼女はここで働いたことがない」と、さも得意げに語っていたという。

日本でも“庶民派アピール”議員が続々

このように大統領選がヒートアップするアメリカに対して、日本国内も目下のところ衆院選挙の真っ最中。各地で与野党候補による攻防が繰り広げられている状況なのだが、そんななかで奇しくもトランプ氏よろしく“庶民派アピール”に余念のない議員が続出していると、SNS上では大いに話題になっているところ。

萩生田光一氏は地元選挙区にあるいわゆる街中華といった雰囲気の店で、チャーハンや焼きそばなどを食卓に並べての昼食。いっぽうで平沢勝栄氏は選挙カーの中で、タスキ姿もそのままにコンビニ弁当を食べているのだが、その姿にはなんとも哀愁が漂う。

また、この手のパフォーマンスは与党議員のみに留まらないようで、立憲民主党の枝野幸男氏も、アメリカがマクドナルドならば日本は牛丼屋ということなのか、吉野家での食事風景を自身のSNSアカウントに投稿。これら与野党問わず展開されるアピールに対して、多くの有権者から「選挙の時だけ庶民派気取り」「国民を舐めてる」といった声が続出しているのだ。

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そもそも最近では、飲食業界でも値上げが相次いでおり、牛丼ですらかつての格安なイメージが薄れているところで、またそれはコンビニ弁当もしかりということで、消費者目線からすると“牛丼やコンビニ弁当を食ったところで庶民派でも何でもない”といった声も聞こえて来そうなのだが、もっとも萩生田氏や平沢氏に関しては“裏金議員”のレッテルを張られ、党からも非公認の厳しい選挙戦ということで、なりふり構ってはいられないといった事情もあるようである。

いっぽうで、先の総裁選で一応の存在感を示した小泉進次郎氏も、多分に漏れず新幹線内で弁当を食べている様子を自身のSNSに投稿。こちらも見え見えの庶民派アピール……ではなく、脱プラスチックを掲げてレジ袋を有料にした張本人にもかかわらず、テーブルに並んでいるのがプラスチックの弁当容器にペットボトルのお茶ということで、そのある意味でツッコミどころ満載な光景に、失笑が広がっているといった状況のようだ。

まさに、政治家による選挙時の唐突な庶民派アピールは洋の東西を問わずといったところなのだが、SNS上での有権者らの反応を見る限りでは、そんな見え透いたパフォーマンスに騙されるのはごく一部、というのは間違いないようだ。

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