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著名投資家のジム・ロジャーズが「北朝鮮の内部崩壊」を確信するワケ=東条雅彦

「IT推進」という北朝鮮崩壊の種はすでに蒔かれている

北朝鮮はかつて、世界で唯一インターネットに接続していない国とまで言われていました。しかし、金正恩体制になってから、積極的にIT事業を推進するようになりました。

国内向けには、「光明(クァンミョン)」と呼ばれるイントラネットが整備されています。回線速度は100Mbpsで、中国のチャイナテレコムと平壌電話局が共同で運営しています。

このイントラネット「光明」に接続すると、労働新聞などのニュースサイト、ショッピングサイト、電子掲示板、チャット、電子図書館、電子メール、ゲームサイト、検索エンジンなどが利用できます。

世界中の情報にアクセスできるのがインターネットで、決められた範囲の情報にしかアクセスできないのがイントラネットです。

でも、イントラネットを利用する際はインターネットと同じように、パソコンやスマホでブウラザを起動して情報を受発信します。

北朝鮮の人々がITを活用して、日常生活に役立つ情報を得るという点では、すでに十分なプラットフォームが整備されているのです。

イントラネットを通じて、北朝鮮の人同士による情報交換が日々、行われています。情報が北朝鮮国民の間で一気に拡散される土壌は、すでにできあがっているのです。

もし「北朝鮮以外の大半の国々は、民主主義と自由な経済活動の下で、年々生活が豊かになっていっている」という情報が、北朝鮮国民の間で拡散されてしまえば、それは体制崩壊に繋がります。

ジム・ロジャーズが指摘しているのはこのことです。

人民大学習堂(北朝鮮の図書館)でイントラネットを利用する人々 出典:Wikimedia Commons

人民大学習堂(北朝鮮の図書館)でイントラネットを利用する人々
出典:Wikimedia Commons

北朝鮮のインターネットサイト、その実態に迫る

インターネットのURLには、国や地域毎に「ドメイン」と呼ばれるネット上の住所が割り当てられています。

<例>

us=アメリカ
uk=イギリス
fr=フランス
ru=ロシア
jp=日本
cn=中国
kr=韓国
kp=北朝鮮

今まで、北朝鮮ドメイン「.kp」上に存在しているウェブサイトの実体は謎に包まれていました。

ところが、2016年9月18日に一部のDNSサーバーがグローバルに解放されたことで、その実態の一端が明らかになりました。

意図的に公開されたのか、何らかのトラブルで公開されてしまったのかは不明です。

その「.kp」ドメインにどんなサイトがあるのか、一部、ご紹介しましょう。

<朝鮮料理(Korean Dishes)>

レシピを紹介している料理サイトです。かなり丁寧に作り込まれています。北朝鮮料理のバリエーションがわかります。
( http://cooks.org.kp/ )

<朝鮮スポーツ(Sports Chosun)>

こちらはスポーツニュースサイトです。
( http://sdprk.org.kp/index.php )

<朝鮮中央通信(Korean Central News Agency)>

同国の国営通信社にして、最大の報道機関です。世界各地の報道機関にニュースを配信しています。英語、中国語、スペイン語、日本語版もあります。
( http://kcna.kp/ )

<国際青少年旅行社(Korean International Youth and Children’s Travel Company)>

国営旅行会社のホームページです。このサイトでは、北朝鮮国内の様々な観光スポットが紹介されています。
( http://kiyctc.com.kp/ )

ちなみに、ジム・ロジャーズは著書『冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート』(出版:2013年5月22日)の中で、北朝鮮の観光について次のように述べています。

北朝鮮では観光に投資チャンスがあるはずだと私は見ている。人口はわずか2500万人なので、彼らの海外旅行が一大ブームになることはないだろうが、韓国人の北朝鮮旅行は大きなブームになると思う。

Next: ツッコミどころも満載!? 公式サイトで「外資企業誘致」に動く北朝鮮

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