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著名投資家のジム・ロジャーズが「北朝鮮の内部崩壊」を確信するワケ=東条雅彦

科学技術の向上と国民のITリテラシー向上はトレードオフ

現在、北朝鮮は米国の本土を核攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成を急いでいます。北朝鮮は、科学技術の獲得にとても大きな野心を持っています。

一方、北朝鮮では、インターネットに接続できるのは一部の機関、幹部や長期滞在の外国人だけに限定されています。一般の国民がインターネットに接続することを原則、禁じているのです。

このことは、国民のITリテラシーを向上させるという点では大きなマイナスになっています。海外の科学技術を収集するのに、外部にアクセスできないのは致命的です。調べたら1秒でわかることなのに、図書館に行って、本を探して情報を収集するのはナンセンスです。

近い将来、北朝鮮も中国のようにネット上の情報規制を行いながら、インターネットを解禁する日が来る可能性が高いと言えます。

その時に初めて、お隣の韓国がいかに経済発展を遂げたのかを、本当の意味で知ることになります。

東ドイツの人々がベルリンの壁を破壊したのは、西ドイツの人々が自分たちよりも遙かに豊かだったからでした。

ジム・ロジャーズは、北朝鮮でもドイツと同じことが起きる可能性が高いと予測しています。

北朝鮮の「崩壊」は、ほぼ確定的だ

米国は北朝鮮の核開発停止を求め、強硬な姿勢で挑んでいます。もし、それを無視して北朝鮮が核開発を推し進めるのなら、米国は予防的に北朝鮮を先制攻撃するかもしれません。

本当に北朝鮮と米国が軍事衝突するかどうかは、識者の中でも意見の分かれるところです。この場合、同盟国である日本も無傷ですむ保証はありません。

一方、それとは対照的にロジャーズは、以前より「内部崩壊」を予見していました。

<外部崩壊>

米国と北朝鮮が軍事衝突して、今の金正恩体制が崩壊する。

<内部崩壊>

ITリテラシーの向上に伴い情報が拡散し、真実を知った北朝鮮国民が立ち上がり、金正恩体制が崩壊する。

ロジャーズは、著書『ストリート・スマート』で、次のように述べています。

北朝鮮の最高指導者、金正恩はスイスの私立学校で教育を受けた人物である。

人格形成期をヨーロッパで過ごした30歳の男が祖国に帰り、「僕はここが気に入った。バーも娯楽も車もない。何もないからね」などと言うはずがない

金正恩も高官たちも外の世界にふれたことがあり、外で何が起こっているのかを知っている。だからこそ、北朝鮮は国を開きかけているのだと私は見ている。

このジム・ロジャーズの見通しも含めて考えると、外部崩壊であれ内部崩壊であれ、「北朝鮮は現在の体制を維持できなくなる」という未来は変えられそうにありません。

Next: 核実験強行も?北朝鮮では今回の危機をどのように報じているか

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